済生会熊本病院、効率的なバックアップ環境を構築NEWS

重複排除機能を活用してデータ容量を90%以上削減し、バックアップ時間を従来の17分の1に短縮するなどバックアップ運用の効率化を図った。

2012年01月30日 15時00分 公開
[TechTargetジャパン]

 ネットワールドは1月30日、社会福祉法人 恩賜財団 済生会熊本病院(熊本県熊本市)がネットワールドの提供するストレージソリューション「EMC Avamar」(以下、Avamar)を導入し、本稼働を開始したことを発表した。

 熊本市および周辺地域の地域医療を担う中核病院である済生会熊本病院は、医療のIT化に積極的に取り組み、2011年10月には「VMware vSphere」による仮想化技術を取り入れた病院情報システムを構築した。その結果、バックアップデータの容量と作業時間が増大し、日次のバックアップ作業の遅延が課題となっていた。そこで同病院は、大容量データを効率的に保存できる新たなバックアップシステムの構築に着手した。システムの提案・構築はネットワールドのパートナーであるブレスが実施した。

 新しく構築されたバックアップシステムではAvamarの重複排除機能を活用して、病院情報システム用の仮想サーバ群のバックアップと、画像診断システムやファイルサーバなどのバックアップという2種類の処理を集約して一元的に実施している。仮想サーバ群のバックアップでは、各仮想サーバ上にインストールされたAvamarエージェントによって、ゲストOSレベルでのバックアップを実施することで200台以上の仮想サーバ群における処理の負荷軽減を図った。また、画像診断システムやファイルサーバなどのバックアップでは、ネットワークストレージのバックアップ標準プロトコル「NDMP」(Network Data Management Protocol)を利用したバックアップを実施している。

photo システム構成図

 同病院では新システムを導入したところ、バックアップデータ容量を90%削減し、1日のバックアップに16、17時間を要していた作業時間が従来の17分の1程度となる40〜50分まで短縮できたという。さらに、従来は個別の物理システムごとに用意していたバックアップ環境を統合したことでその運用負荷が軽減されたとしている。

 済生会熊本病院は今後、Avamarのバックアップ対象の適用領域を順次拡大していく予定で、バックアップ運用のさらなる最適化とITコスト削減を追求するという。

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