「Teamcenter 9は本当の意味でグローバルに対応した唯一のPLMシステム」――島田氏NEWS

シーメンスPLMソフトウェアは2012年5月22日、日本国内向けにTeamcenter 9の販売戦略を発表した。2012年7月にも国内一般企業向けの販売がスタートする。

2012年05月24日 19時08分 公開
[原田美穂,TechTargetジャパン]

 シーメンスPLMソフトウェアは2012年5月22日、同社のPLM製品Teamcenter 9の日本国内における戦略発表を行った。

 Teamcenter 9自体は、先の記事にある通り、2012年4月に発表されているが、日本国内向けのアナウンスは今回が初となる。

 Teamcenter 9では主に以下の機能拡張、追加が行われている。

制御システムの検証ツール類との連携 NXの他、MATLAB/Simulink、Microsoft Visioとのデータ連携機能。データのインポート/エクスポートだけでなく、オブジェクト間のリレーション情報もTeamcenter側と共有できるようになった

HD-PLM 学習コストのかからないUI(Active Workspace)および他システム(ERP、CRMなど)との連携の強化。SAPやOracle、Microsoft Dynamicsとの情報連携は既に実装されており、Active Workspace上でも、システムの違いを意識せずデータを閲覧できるようになった

ドキュメント管理機能の強化 各種ドキュメントをオブジェクト単位で管理、再利用性の高いデータ管理を実現した。Cortna3Dのイラストレーション機能と併用して、帳票的な利用やマニュアル生成などの工数削減が図れるようになった

 発表会冒頭、シーメンスPLMソフトウェア日本法人の代表取締役社長で、米シーメンスPLMソフトウェアバイスプレジデントも兼務する島田太郎氏は、日本の人口構成比の変化予測を示しながら、「日本の製造業の多くは海外市場に活路を見出さざるを得ない」と指摘。続けて、「この日本市場のニーズに合致しているのは、本当の意味でグローバルに対応した唯一のPLMプラットフォームであるTeamcenter 9だけだ」(島田氏)と強調した。

続いて登壇した、米シーメンスPLMソフトウェア Teamcenter担当マーケティング・ディレクター Stu Johnson氏は、「従来、要件管理やシステムデザインは、PLMシステムの外部にあり、個別の管理を行ってきたがTeamcenter 9のSystems Engineeringモジュールが、それらの情報を集約していく」と述べた上で、要求(Require)、機能(Function)、論理(Logic)、モデル(Model)そして、物理設計(Physical)に至る一覧の情報を集約できる、トレーサビリティ確保に適したプラットフォームに仕上がったと説明した。

シーメンスPLMソフトウェア日本法人の代表取締役社長兼米シーメンスPLMソフトウェアバイスプレジデントの島田太郎氏 写真左はシーメンスPLMソフトウェア日本法人の代表取締役社長兼米シーメンスPLMソフトウェアバイスプレジデントの島田太郎氏。「Teamcenter 9のリリースには多様な機能拡張が含まれるが、Systems Engeneering領域の強化がもっとも重要なポイント」(島田氏)だという。写真右は、米シーメンスPLMソフトウェア Teamcenter担当マーケティング・ディレクター Stu Johnson氏
島田氏のプレゼンテーションから。Systems Engineering領域の強化によってもたらされるメリットが示されている
BOMの展開など、主要な処理のパフォーマンス比較では、Teamcenter 2007、8.3からのパフォーマンス向上が示された。特にデータ作成、BOMの展開で高いパフォーマンスとなっているようだ

 Teamcenter 9は、既に日本国内のパートナー企業へのトレーニングを終えている。国内向けの本格的な販売開始時期は2012年7月以降になる予定だ。

 なお、シーメンスPLMソフトウェアでは、2012年6月20〜22日に開催される「第23回 設計・製造ソリューション展(DMS2012)にも出展を予定している(関連ページ)。こちらは、同社CAD製品「Solid Edge」の最新バージョンを国内で初めて紹介する場となる予定だ(伊藤忠テクノソリューションズ、インターメッシュジャパン、キャドマック、デジタルプロセス、電通国際情報サービスとの共同出展)。


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