SEC、米国企業のIFRS適用について判断示さず【IFRS】「最終スタッフ報告」が公開

IFRS適用の方針や方法、時期などについての最終的な結論を示す記述はなく、IFRS財団は「残念」とコメントしている。

2012年07月17日 20時00分 公開
[垣内郁栄,TechTargetジャパン]

 SEC(米国証券取引委員会)は7月13日、米国のIFRS適用に関する「最終スタッフ報告」を公開した。しかし、米国企業へのIFRS適用の方針や方法、時期などについての最終的な結論を示す記述はなく、IFRS財団は「残念」とコメントしている。

 最終スタッフ報告は「Work Plan for the Consideration of Incorporating International Financial Reporting Standards into the Financial Reporting System for U.S. Issuers」の名称で、「スタッフによる最終報告」としている。SECがこれまで公表したIFRSについての各種リポートをまとめた内容が中心で、IFRSの米国市場への影響や、IFRSの開発体制、世界の状況などを説明している。

 ただ、最も注目されたいた米国企業のIFRS適用についての方針や方法、時期についての最終的な結論は示していない。SECが今後取るべきステップについての説明もない。SECが今後、追加で何らかの判断を示す可能性はあるが、その時期は不透明。米メディアは2013年以降になるとの見方を示している。SECは当初、2011年中に最終報告を公開するとしていたが、これまで延期してきた。

 SECの最終スタッフ報告についてIFRS財団評議員会議長のミシェル・プラダ氏は最終報告について、「SECに対する次のアクションの提案が伴わず残念」とコメントしている。

ITmedia マーケティング新着記事

news136.png

ジェンダーレス消費の実態 男性向けメイクアップ需要が伸長
男性の間で美容に関する意識が高まりを見せています。カタリナ マーケティング ジャパン...

news098.jpg

イーロン・マスク氏がユーザーに問いかけた「Vine復活」は良いアイデアか?
イーロン・マスク氏は自身のXアカウントで、ショート動画サービス「Vine」を復活させるべ...

news048.jpg

ドコモとサイバーエージェントの共同出資会社がCookie非依存のターゲティング広告配信手法を開発
Prism Partnerは、NTTドコモが提供するファーストパーティデータの活用により、ドコモオ...