SAPユーザーが知っておくべきHANA導入時の落とし穴インメモリDBを動かすためのシステムインフラ設計

インメモリ技術の全面採用で高速データ処理を可能にするSAP HANA。その先進性はシステムインフラにおいてもふさわしい性能を要求する。システムインフラを設計するに当たり、見逃すことのできないポイントを解説する。

2012年10月15日 00時00分 公開
[ITmedia]

 「SAP ERP」は今さら紹介するまでもない、ERPパッケージの代表格とも言うべき製品だが、近年このSAP ERPおよびその周辺システムを取り巻く環境に、幾つかのブレークスルーが起こりつつある。その1つが、SAPが2010年にリリースしたインメモリデータベース製品「SAP HANA」だ。インメモリ技術の全面採用で、これまでにないレベルの高速データ処理を可能にしたSAP HANA。これをSAP ERPのシステムに組み込むことで、基幹業務システムの世界にイノベーションをもたらすことが期待されている。

 ここで実現されるのは、「超リアルタイムシステム」。つまり、これまでのリアルタイムシステムをはるかにしのぐリアルタイム性の獲得だ。SAP HANAの機能とパフォーマンスを駆使すれば、更新系OLTPのデータベースと分析系OLAPのデータベースを1つに統合できる。これにより、SAP ERPで発生したトランザクションデータはバッチ処理を経ることなく、そのまま即座に業務分析の対象となる。業務トランザクションの発生と分析を「タイムラグゼロ」で実行できる、超リアルタイムシステムが実現するのである。

 しかし、いくらSAP HANAが画期的な製品だとはいえ、システム基盤に組み入れるには、その先進性故の課題がある。旧来的なシステムインフラ設計手法のままでは、高度なリアルタイムシステムは実現できない。SAP HANAの強みを引き出すためには、相応のシステムインフラ設計が欠かせないのだ。この点において、SAP HANAのシステムインフラ設計に、データI/Oのシンプルさと高い自由度を提供しているのが、シスコシステムズのサーバ製品「Cisco UCSシリーズ」である。


提供:シスコシステムズ合同会社
アイティメディア営業企画/制作:TechTarget編集部