安価で手軽に導入できるファイルサーバだが、企業内に散在することで当初の導入メリットとは裏腹に管理面、コスト面での問題が生じている場合もある。その課題解決の方法を探る。
IT機器の低価格化やコモディティー化が進み、企業にとってファイルサーバはすっかり身近な存在になった。特に、安価かつ手軽に導入できるサーバ製品やNASが普及したおかげで、これまでサーバ導入に慎重だった中堅・中小企業での導入が進んできている。
しかし、この手軽さがあだになってしまうケースが増えている。現場の判断で次々と気軽にファイルサーバを設置した結果、社内の至る所にファイルサーバが乱立し、その管理が難しくなるのだ。こうなると、サーバ管理が煩雑になるのはもちろんのこと、ユーザーにとってもファイルの保存先が多岐にわたることで、日々の業務で余計な混乱を招いてしまう。
さらに、IT投資の効率という面でも大いに問題がある。あるファイルサーバではリソースが逼迫している一方で、別のサーバはほとんど使われずにリソースが余っているような状態も起こり得る。つまり、無駄なIT投資が発生しやすいのだ。
こうした事態を打開するには、乱立するファイルサーバを集約し、一元管理できる仕組みが必要だ。しかし、高価なストレージ製品を導入するのは、多くの中堅・中小企業にとってはコスト面、運用面でも課題が多い。そんな悩みを解決するNAS製品が注目を集めている。
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