Windows 7への移行は必然だった――名古屋工業大学が選択したクライアント管理法Windows 7の導入プロジェクト

名古屋工業大学は学内のクライアントPC 約550台をWindows 7に移行。さらに、マイクロソフトのシステム管理ツールを導入することで、クライアントPCの運用環境を抜本的に改善した。果たしてその狙いとは。

2012年10月18日 00時00分 公開
[ITmedia]

最新のOSと構成管理ツールで“学び”を支援

 業務効率化に加え、学生の学びの支援に向けたIT環境の高度化に積極的なことで知られる名古屋工業大学。同大学は2012年4月、広大なキャンパス内6カ所に設置された約550台もの学習用端末(クライアントPC)を「Dell OptiPlex 990 USFF」にリプレースするとともに、Windows VistaからWindows 7への移行を完了させた。

 シンクライアントやネットブート型PCによる更新も検討した中で、リッチクライアントとWindows7の組み合わせが、コストとパフォーマンス双方の面で同大学にとって最適解と考えた。併せて、日本マイクロソフトの構成管理ツール「Microsoft System Center Configuration Manager」(SCCM)の導入を通じ、長年の課題であったクライアントPCの管理体制も抜本的に見直した。

 最新のOSはその高い機能や能力などの点で極めて魅力的だ。ただし、クライアントPCは日々、利用するツールだけに、OSの移行に当たってはアプリケーションや周辺機器の稼働確認といった煩雑な作業が求められる。

 一方で、クライアントPCの管理はIT担当者に共通する頭痛の種である。パッチを当てる作業1つを取っても、その徹底はユーザー任せでは難しい。もちろん、従来もIT担当者が主体となり、各種のツールを駆使して作業を実施してきたものの、ツールの技術的な問題などから人手の作業に頼らざるを得ない部分も多かった。

 名古屋工業大学がWindows 7への移行に踏み切ったのはなぜなのか。また、SCCMの利用を通じ、クライアントPCの管理業務はどう改善されたのか。

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