社内にSaaSに関する専門知識がなくても、適切なサービス事業者の支援を得ることでSaaSから最大限の価値を引き出すことができる。
SaaSから最大限の価値を引き出すためのノウハウが社内に存在しないこともある。だが技術的ノウハウや理解が不十分でも、最高の事業戦略に関する現在のベストプラクティスについて、サードパーティーのプロセスコンサルタントによる支援を受ければ恩恵を得るることができるかもしれない。
多くの企業は技術面だけでなくビジネスプロセスの面からも、旧式の過剰にカスタマイズされたパッケージ型アプリケーションを捨てて新しくやり直す機会として、SaaS導入を利用する。しかしどこから着手すればいいのか分からないことも多い。そこで、サードパーティーの専門家に設計の手助けを依頼する。
プロバイダーは、その業界や特定のプロセス分野にとって最新のベストプラクティスでこうした企業を支援し、ツールをフル活用してカスタマイズの労力を抑えられる設計構築の手助けができる。業界やプロセスに関する深い知識と、顧客企業が使っているツールやモジュールに関する深い技術的ノウハウを併せ持つプロバイダーであれば最高だ。SaaSの経験が少ないあるいは皆無のプロジェクト管理者は、プロジェクトの立案と設計にサードパーティーの助けを借りれば恩恵を受けることができる。
SaaS導入プロジェクトは一般的に、従来のようなオンプレミスの計画立案サイクルに比べて期間が短く反復的なスケジュールに沿ったものになる。リリースサイクルはさらに早まり、ほとんどの場合、数週間ごとのペースでプロジェクトの各フェーズが進行する。
SaaSの価値を最大限に引き出す組織は、ペースが速まり、機動性が増した環境に移行することが多く、事業部門はさらに活発な役割を果たすようになる。そのためにはITが絡むほぼ全ての役割で大きな変化が必要になる。これを自社だけで乗り切れる企業もあるだろうが、サードパーティーによる変更管理支援や変更を行うための行き届いた重点的なイニシアチブが必要になることも多い。
SaaSは従来型のオンプレミスアプリケーションに比べて設定も容易だ。それでも技術的な知識は必要であり、この知識の幅は広がっている。Salesforce.comのような大手のプラットフォームはプロプライエタリ言語のApexやsforceに加え、Ruby on RailsやJavaにも対応して拡張性を高めている。他のSaaSも大部分が同様の道をたどっている。
さらに、統合のためにはコーディングまたはDell Boomi、WebSphere Cast Iron、webMethodsといった統合ツールの知識が要求される。
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