あらゆる用途を1つのストレージで、新ビッグデータ活用のススメあの次世代スケールアウトNASがさらに高速化して新登場

多くの企業では用途ごとにストレージを用意して別々にデータを保管している。だが、データ量の急増が課題の昨今では、個別に最適化された管理は非効率である。この問題を解決するのが次世代のスケールアウト型NASだ。

2014年08月12日 10時00分 公開
[ITmedia]

 企業が保持しているデータは、データベースを中心とした「構造化データ」から、任意のテキストや画像、動画といった「非構造化データ」へとシフトしている。米調査会社IDCによれば、2013年に生成された全データのうち67%(約25EB:エクサバイト)が非構造化データであり、2015年には74%(約53EB)、2017年には80%(約106EB)に達すると推測されている。2年ごとに倍になる計算である。

 この要因の1つは、画像や動画などのリッチコンテンツが一層活用されるようになったことに加え、スマートフォンやタブレットのようなインターネットデバイスの急増やSNSの発展によって、人間が作り出すデータが急増したことにある。もう1つ考えられるのは、従来のさまざまな機器・装置が発していた大量のデータが注目されるようになったことである。

 ビッグデータやBI(ビジネスインテリジェンス)といったキーワードが示すように、こうした非構造化データを詳細に分析することでビジネスチャンスを生むことができるということが、広く認知されつつあるのだ。

 問題は、そうして急増する非構造化データをどのように保管し活用すればよいかという点である。データベースのように整然と保存することができないため、ファイルサーバのような汎用性が求められる。しかし、データが膨大になると管理が煩雑でコストも増大する傾向にあり、バックアップも困難だ。

 この問題を解決するのが、従来のファイルサーバよりも拡張性に優れた「スケールアウト型NAS」である。技術の発展によって、上述のような課題を解決できる、より利便性の高い製品も登場している。本稿では、新技術を活用した次世代のスケールアウト型NASについて解説しよう。

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