TechTargetジャパンは2014年6月、「業務アプリケーションのクラウド活用に関する読者調査」を実施した。調査結果からは企業の業務アプリケーションにおけるクラウド活用の状況が明らかになった。
TechTargetジャパンは2014年6月、TechTargetジャパン会員を対象に「業務アプリケーションのクラウド活用に関する読者調査」を実施した。調査結果からは企業の業務アプリケーションとクラウドの活用状況が明らかになった。本稿では、その一部を紹介する(全ての結果を記載したリポートは、文末のリンクから会員限定で閲覧可能)。
目的:TechTargetジャパン会員の業務アプリケーションのクラウド活用について調査するため
方法:Webによるアンケート
調査対象:TechTargetジャパン会員
調査期間:2014年6月24日〜7月16日
有効回答:119件
※回答の比率(%)は小数点第1位または第2位を四捨五入し表示しているため、比率の合計が100.0%にならない場合があります。
クラウド環境で使っているパッケージアプリケーションを聞いたところ、「人事/給与」「会計」「ERP」がそれぞれ28.6%でトップとなった(図1)。これらのアプリケーションは企業の導入率が高く、高信頼が求められる基幹系システムだ。企業活動に欠かせないアプリケーションでもクラウドでの利用が進んでいることが分かる。その他、「CRM」「SFA」など、“いつでもどこでも”の利用が求められるアプリケーションでもクラウド活用が広がっている。
パッケージアプリケーションをクラウドで使っている回答者に対して、そのクラウドの形態を聞いた設問では、「ベンダーやプロバイダーが用意するSaaSのパッケージアプリケーション」「プライベートクラウド上にパッケージアプリケーションを導入」がそれぞれ40.5%で同率首位となった(図2)。企業のクラウド利用は、既製のSaaSを利用するケースと、オンプレミスで運用してきたアプリケーションをプライベートクラウドに載せ替えるケースの2つに分かれるようだ。パブリッククラウドにアプリケーションを構築する「IaaS/PaaS上にパッケージアプリケーションを導入」は31.0%だった。
「業務アプリケーションをクラウドで使う理由」では、「運用管理コストを低減できる」が54.5%でトップだった(図3)。2位は「ハードウェア、インフラコストが低廉/掛からない」が入り、コスト削減効果が注目されていることが分かる。「短期間でアプリケーションを導入できる」も同率で2位に位置付けており、オンプレミスのアプリケーションに対する、短期導入のメリットも重視されている。
「クラウド環境で使う業務アプリケーションについての課題」を聞いた設問に対しては、「セキュリティや情報保護に不安がある」が33.9%で最も多くの回答を集めた(図4)。財務や人事、顧客情報などの重要データを社外に保存することに対しては、依然として不安が残っているようだ。クラウドプロバイダーはクラウドの安全性を引き続き説明するとともに、パブリッククラウドとプライベートクラウド、オンプレミスを組み合わせるハイブリッドクラウドの提案も有効だろう。
その他、回答者の詳細な属性や、クラウド業務アプリケーションの利用規模、今後の展開予定など、本稿で紹介できなかった内容も含めた調査リポートの完全版を提供している。以下から詳細なアンケート結果が無料ダウンロードできるので、ぜひ確認していただきたい(TechTargetジャパン会員限定)。
提供:リスモン・ビジネス・ポータル株式会社
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