2014年4月、鳥取県地域医療連携ネットワーク「おしどりネット3」が稼働開始した。医療圏域を越えた連携拡大の実現を目指してシステム拡張を進める同ネットワークの変遷と強みを紹介しよう。
現在、日本各地の医療機関において、中核病院や診療所、介護福祉施設などの地域の医療機関が一体となり医療サービスを提供する「地域医療連携」の仕組み作りが進められている。鳥取県でも2014年4月から、鳥取大学医学部附属病院など11施設で診療情報を共有する「鳥取県地域医療連携ネットワーク(おしどりネット3)」が稼働を開始した。
おしどりネットの出発点は2009年7月に整備された「鳥取県西部地区医療連携ネットワーク」である。当初は、鳥取大学医学部附属病院と西伯病院間で電子カルテの相互参照をと実現。その後、鳥取県内の医療機関20施設をまたぐ広域ネットワークの整備決定を受け、4病院で稼働する6ベンダーの電子カルテや画像システムを連係させる「おしどりネット2」が構築される。これにより、域内のシステム連係基盤が整備され、診療情報の共有先は8病院にまで拡大した。
おしどりネット3では、厚生労働省を中心とした医療技術交換のための標準化推進事業「SS-MIX(Standardized Structured Medical record Information eXchange)」の発展形である「SS-MIX2」と、「DICOM」や「HL7」などの既存規格と、医療情報システムの相互接続性を推進する標準規約「IHE(Integrating the Healthcare Enterprise)」を採用したシステムに発展した。本稿では、おしどりネットがどのように進化を遂げてきたのかをおしどりネット3の構築を指揮した鳥取大学医学部附属病院 医療情報部長の近藤博史氏に聞いた。
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