クラウドIDやモバイルデバイスの管理、そこに載るデータの保護は重要課題。それらを包括的に管理可能なサービスが注目されているが、本格導入の前にじっくり試してみるにはどうすればいいだろう。
今や企業のシステムにクラウドは不可欠だ。個人情報や機密情報などを扱う重要システムや、巨大なデータベースを扱うシステムは、社内に置くオンプレミスが依然として多いが、営業系や情報系など機動力が求められる業務では、システムを保有しないクラウドの利用が多く、オンプレミスとクラウドの「ハイブリッド」な運営が当たり前になりつつある。
そこで課題になるのが、オンプレミスとクラウドをまたいだID/アクセス管理だ。オンプレミスでは「Active Directory」(AD)を採用している企業は多いが、SaaSでは独自のIDを使うことが多い。だが、利用するシステムの数だけIDを使い分けることは、ユーザー利便性の低下やIT管理者の負担増加に加え、セキュリティリスクが増し、看過できない。
さらに、業務システムがクラウド上に載るようになると、ユーザーはモバイルデバイスを使って、いつでもどこからでもアクセスすることを望むようになる。同時にIT担当者には新たなセキュリティ不安と各種デバイスの管理負担がのし掛かってくる。一口にモバイルデバイスといっても、ノートPCからスマートフォン、タブレットまで種類は多岐にわたり、搭載されるOSもまちまちだ。さらにBYOD(私物端末のビジネス活用)まで認めるということになれば、社内の重要データを取引先と共有する際のアクセス期限やファイルを保護するための仕組みは必須だ。
こうしたニーズを背景に、ID管理、モバイルデバイス管理(MDM)、コンテンツ保護の3つを包括的に提供するのが「Microsoft Enterprise Mobility Suite(EMS)」だ。安全なアクセスを手軽な運用で確保できるサービスとして注目されている。しかし、いきなり本格導入というのはハードルが高い。本稿ではまずEMS導入のメリットについて解説しつつ、それを実際に試す方法も紹介しよう。
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