「海外拠点からのアクセスが遅い」はなぜ起こる? ネットワーク遅延を解決する方法とは国内へのシステム統合で注意したい、海外からのアクセス遅延

海外展開を図る企業にとって、国をまたいだ企業間/企業内のデータ通信の遅延が課題となっている。特に、大容量データ通信やデータベースから都度生成されるWebアプリケーションのやりとりには別途対策が必要だ。

2015年04月10日 10時00分 公開
[ITmedia]

 昨今、日本企業が海外展開を図るに当たっては、“クラウド化”をキーワードにシステム基盤の「統合」が推進されている。国内のデータセンターにプライベートクラウドを構築したり、国内にデータセンターを持つクラウドサービスを活用するなどしてWebアプリケーションを整備し、海外拠点からアクセスさせるという手法だ。現地にシステムを分散配置する手法と比べて、管理、運用コストやガバナンス、データアナリティクスなどの面でメリットがあるとされている。

 しかし、遠隔地から国内のシステムにアクセスし、Webアプリケーションを利用するには1つ大きな課題がある。言うまでもなく「ネットワーク」だ。

 日本には世界でも有数の高品質なネットワーク網が敷かれており、国内であれば遠いとは言っても世界的に見れば十分に近い。ところが、海外との通信となると容易ではない。そもそも地理的に遠いため、通信の遅延やロスが無視できないほど大きくなる。また、単に地理的に距離があることだけでなく、ルートが限られているため必ずしも最短距離で到達できないことも関係している。さらに、限られたルートに大量のトラフィックが流れることによる輻輳(ネットワークの混雑)も大きな要因だ。

 海外展開を図る企業にとって、Webアプリケーションのパフォーマンスは重要な問題だ。特に現地のパートナー企業と連携を図るためにWebアプリケーションを活用する場合、Webページが正常に表示されなかったり、アプリケーションの応答が遅かったりするだけでビジネスが停滞し、企業としての信頼を損ねる恐れがある。

 そこで今回は、特にWebサイトやWebアプリケーションに関するネットワークの問題を解消し、業務をスムーズに行う方法について解説しよう。


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