2タップでタクシーを呼び出せると話題の配車サービスHailo。英国だけでなく日本でもサービスを展開している同社は、アプリ開発に際して大きなミスを犯していた。同社がマイクロサービスを採用するに至った理由とは何か?
英Hailoでプラットフォームオートメーション部門を率いるボヤン・ディミトロフ氏は、ソフトウェア開発のニーズは、近代社会の需要に後れを取らないように変化していくものと考えている。
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ディミトロフ氏はロンドンで行われたAmazon Web Services(AWS) Summitで、Hailoのタクシー配車アプリがAWSをどのように使用しているかについてのプレゼンテーションを終えた後、Computer Weeklyのインタビューに応じてこのように語った。
Hailoにとって重要な点は、このバックエンドアプリケーションが従来のエンタープライズソフトウェアとは根本的に異なる方法で開発されていることだ。
ソフトウェアを開発する際、マイクロサービスとDevOpsアプローチとを組み合わせることによって、Hailoサービスに絶えず新機能をリリースできるようになる。多くのタクシーアプリが競合する現状では、この姿勢が重要性を増すという。
このアプローチは、数年前は全く耳にしなかった。米Googleや米Facebookは別にして、競合他社に一歩先んじ、ソフトウェアに機能やサービスを絶えず追加するためのリソースを確保している企業はほとんどなかった。CEOがこのイノベーションを強く望んだとしても、そのために必要な容赦のないペースに付いて行けるIT部門はほんの一握りにすぎない。
かつて、銀行のバックエンドシステムなどの従来型企業アプリケーションは、巨大なモノリシックソフトウェアとして開発されていた。このようなアプローチは大企業には適していたかもしれないが、ディミトロフ氏によれば、これには常に特有の問題があったという。
「銀行アプリケーションのロジックはかなり明快だ。だが、企業アプリケーションの課題は、アプリケーションの規模が非常に大きく、週単位のリリースサイクルでチームが分担して作業を行う必要があることだ」と同氏は話す。
ディミトロフ氏によれば、ソフトウェアは数カ月置きにしかリリースできないため、巨大なモノリシックアプリケーションではビジネスに深刻な支障を来たす。「銀行業務にはあまりないことだが、新規事業では可能な限り迅速に機能を追加することが求められる」と同氏は語る。
2011年にHailoのタクシーアプリビジネスが始まったとき、ディミトロフ氏のある判断が同社のビジネスを妨げたという。
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