ISPにとってホスティングは“負の遺産”!?  最小コストでテコ入れする方法とは積極的になれないホスティング事業への追加投資

ホスティングサービスを提供するISPにとって、サービス継続への投資や運用が重荷になりつつある。ホスティング事業の中身を外部に委託することで、既存顧客はそのままに、運用負荷とコストを削減することが可能だ。

2016年01月21日 10時00分 公開
[ITmedia]

 2000年ごろのブロードバンド接続の流行に伴って、多数の企業や個人がインターネット接続を求めるようになり、さまざまなインターネットサービスプロバイダー(ISP)がサービスの提供を拡大していった。その1つがホスティングサービスである。

 当時、企業がホスティングサービスを活用してWebサイトを構築したり、メールサーバを外部に持ったりすることが流行していた。ISPとしてもホスティングサービスを提供することが、企業ユーザーの獲得につながっていた。

 ところが最近では、ほとんどの企業ユーザーが既に何らかのホスティングサービスを利用しており、新規加入者獲得のためのキラーコンテンツとはなり得ない。しかも低価格化が進み、月額数百円という安価なサービスも登場しており、価格で競争することは困難になっている。

 それでもISPは、今すぐホスティングサービスを停止するというわけにはいかない。現に多くのユーザーが利用しており、売上比率も決して小さくはないためだ。しかし、新規顧客の獲得が見込めない状況では積極的な投資が難しく、新しいリソースや新しい技術の提供は困難で、サービスの陳腐化が進んでしまっているのが現状である。

 こうした状況を打破する方法として、ホスティングサービスの中身を外部の専門事業者に委託するという考え方がある。それによって、既存顧客を手放さずに、メンテナンスやトラブル対応などの運用負荷だけを低減することができ、トータルコストを削減することが可能となる。次のページで詳しく紹介しよう。


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