「会社の都合で社員が犠牲になるVDI」はもう古い コスト・自由度の両立策とはVDIのメリットを最大限に引き出す

デバイスを選ばず、いつでもどこからでも個別のデスクトップ環境を利用可能にするVDI。だがVDI構築には多くの考慮点があり、何を優先するかで導入方法も異なる。それらをうまく両立させる方法はないのか?

2016年02月01日 10時00分 公開
[ITmedia]

 デスクトップ利用におけるユーザーの自由度と管理者側の管理性を両立できる手段として「仮想デスクトップインフラ」(VDI: Virtual Desktop Infrastructure)は多くの企業で検討、導入されてきた。しかし実際には何を優先するかによってVDIの導入方法は異なり、これが導入後の運用やユーザーの使い勝手にも大きく影響してくる。

 VDIの主要な構築方法として「フルクローン方式」と「リンククローン方式」の2種類がある。ここであらためてそれぞれの特徴を確認してみよう。フルクローン方式は、ユーザーごとに個別の仮想マシン(VM)を割り当てるので、それぞれのOSやアプリケーションなどを含めてデスクトップは独立して存在する。通常の物理端末をそのまま仮想環境へ移行したイメージだ。一方のリンククローン方式は、大本となるVM(マスターイメージ)を作成し、各ユーザーで共有する形で展開する。ユーザーごとに異なる部分のみ別途管理する方法だ。

 IT管理者にとっては、管理対象を少数のVMに絞り込めるリンククローン方式を採用した方が、パッチ適用やデスクトップ展開などの運用管理負荷が軽減されるといったメリットを享受しやすく、VMのイメージファイルを保管するストレージ容量も抑制できる。だが、ユーザーごとにVMを割り当てるフルクローン方式の方が、ユーザーからの多様なニーズに応えやすいことから、結果的にフルクローン方式を採用する企業も少なくないのが現状だ。

 こうした状況を解決すべく、リンククローン方式を採用しつつ、多様な端末環境を構築しやすくする手段が登場し始めた。2つの方式の違いをあらためて確認しつつ、IT管理者とユーザー双方のニーズを満たす具体策を示す。


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