流通小売業界のビジネスにおける舵を握るのは、今や企業ではなく「顧客の行動パターン」に変わりつつある。POSデータやポイントカードなどから得られたデータを顧客分析につなげ、サービスの質を高める方法とは?
いま、流通小売業界に起こっている変化を敏感に感じ取っている方は少なくないはずです。それは、本質的な意味での「消費者主導」への変化です。ある企業では、この大きな潮流を「B2CからMe2Bへの市場構造の変化」と捉えています。消費者(Consumer)という“ひとくくり”でなく、私(Me)という意思を持った主人公が、市場を能動的に動かしていく世界がやってきました。
主導権が、企業(Business)から私(Me)という能動的な消費者へ移行する中、新しい顧客との関係の作り方とはどのようなものでしょうか。例えば「その企業は私(Me)を知っている、私(Me)の嗜好を覚えていてくれる」というエンゲージメントに立脚し、私(Me)の行動を推察しながら、購入前のマーケティングから購入後のサポートに至るまで、さまざまなフェーズやコンタクトポイントで私(Me)を深く洞察し、エンゲージメントを深めていく、という方法はどうでしょうか。
POSシステムの情報から「いつ何が売れたか」を知ることはできますが、私(Me)が誰かは見えません。ECサイトやポイントカードを利用した購買結果から「誰にいつ何が売れたか」を知ることはできますが、私(Me)の意図は見えません。
では、私(Me)がECサイトでどんな行動をしたか、ソーシャルメディアで何を発言したか、店頭でどんな会話があったのか、コンタクトセンターで何を問い合わせしたのかといった情報を横断的に把握できたとしたらどうでしょう。さらに、顧客が店頭でどの商品を手にしたか、どの店のどの売り場にどれだけの時間滞在していたかなど、多様な情報を統合的に分析することで「私(Me)」はハッキリ見えてくるはずです。
私(Me)への洞察を深めるデータ活用のステージとともに、私(Me)とのエンゲージメントの強化を段階的に高めていくアプローチを探ってみましょう。
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