アクティブシニア市場向けサービス開発の勘所と実例を識者に聞く23兆円の巨大市場を狙うには

今後、成長が期待されるアクティブシニア市場。その規模は23兆円との試算も。この市場で隠れたニーズを掘り起こして参入するにはどんなノウハウが必要なのだろうか。

2017年02月17日 10時00分 公開
[ITmedia]

 世界で初めて「超高齢社会」に突入した日本。日本企業を取り巻くビジネス環境も大きく変わることが予想されている。政府主導で高齢社会を支えるためのさまざまな仕組みや制度の検討が進められる一方で、民間企業も高齢社会に適したビジネスモデルを模索するところが増えてきた。

 特に、総務省「ICT超高齢社会構想会議」の試算によると2020年、日本のシニアがICTを利用した場合の直接・間接経済効果は23兆2000億円とされており、ICT技術を応用したシニア向けサービスには、官民から大きな期待が寄せられている。

 今後IoT技術が発展・普及して社会にあまねくICTの接点が行き届くようになり、かつシニア層がタブレット端末やクラウドサービスを使いこなせるようになれば、これまでにはなかったさまざまなシニア向けサービスが花開くはずだ。

 しかしこうした期待とは裏腹に、シニア向け市場にいち早く参入したものの、なかなか成果を上げられずにいる企業も少なくない。シニア向けビジネスを成功させるには、まずは市場とニーズを正確に把握し、最適なサービスを設計する必要があるが、IT機器への習熟度を含め、シニア社会のコンテクストはサービス開発者側からは理解しにくいのが現状だ。

 そこで本稿では、超高齢社会におけるICT活用に関する研究を長らく続け、その成果を積極的に社会に発信し続けている早稲田大学 電子政府・自治体研究所 研究院准教授 岩崎尚子氏に、高齢社会におけるICT活用の現状と可能性について聞いた。


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