「Windows 7」から「Windows 10」への移行が楽になる「データレスPC」の実力クライアント環境の新たな姿

「Windows10」への移行は端末内のデータをいかに移行するか、6カ月ごとの大型アップデートにどう備えるかが大きな課題だ。この課題を解消する新しいクライアント環境とは。

2017年05月12日 10時00分 公開
[ITmedia]

 ビジネスシーンにおけるクライアント端末の主役といえば「Windows」搭載PCだ。ほとんどのビジネスパーソンは、Windowsアプリケーションを使って仕事をしてきた。この環境は、デバイス形態の多様化などの若干の変容はありつつも、まだ主流であり続けるだろう。

 保守サポート期間の関係もあり、企業は遅かれ早かれ、Windowsの最新版である「Windows 10」への移行を進めることになる。業務への影響を抑えるためには、スムーズな移行が求められるが、現実はそう甘くない。特に重要なのがデータの移行だ。Windows 10への移行方法として一般的なのは、OSの入れ替えではなく端末のリプレースだろう。その際、端末内に多数存在するデータをどう移行するのかが大きな課題だ。

 さらにWindows 10では、6カ月に1回の大型アップデートが強制される。これは従来のアップデートとは違い、インプレースアップグレードと呼ばれ、OS全体を入れ替えるアップグレードだ。従来のアップデートとは異なり、PCへの影響も大きく、ローカルディスクのデータ保全を別に検討する必要がある。

 同じくクライアント環境という観点からは、セキュリティも多くの企業で課題に挙がる。ローカルディスクにデータを保存していれば、紛失や盗難時に情報漏えいの懸念がある。近年では働き方改革の機運が高まる中、テレワークの実現を目指して仮想デスクトップ基盤(VDI)を導入する企業も少なくない。だがVDIには高性能なシステム基盤が不可欠で、相当なコストが発生する。常時オンラインでなければ仕事にならないという点も、業務内容によってはネックとなる。

 避けられないWindows 10への移行。セキュアかつ利便性の高いクライアント環境の実現――。こうした課題を一挙解決するために有効な手だてとなるのが「データレスPC」という選択肢だ。データレスPCとは何者で、どのように課題を解決するのか。詳しく見ていこう。

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