TechTargetジャパン会員とキーマンズネット会員を対象に、「企業のネットワーク環境に関する読者調査」を実施した。本レポートでは、その概要をまとめた。
TechTargetジャパンとキーマンズネットは2017年8月、TechTargetジャパン会員とキーマンズネット会員を対象に「企業のネットワーク環境に関する読者調査」を実施した。調査結果からは、セキュリティやクラウド化、モバイル化に伴う接続機器の増加による管理負担に悩むネットワーク担当者の課題が明らかになった。本稿では、その一部を紹介する(全ての結果を記載したレポートは、文末のリンクから会員限定で閲覧可能)。
目的: TechTargetジャパン会員とキーマンズネット会員で、IT製品・サービスの導入に関与する方を対象に、「ネットワーク環境」について調査するため
方法:Webによるアンケート
調査対象: TechTargetジャパン会員、キーマンズネット会員
調査期間: 2017年8月7日〜8月25日
総回答数: 333件
※回答の比率(%)は小数点第2位を四捨五入し表示しているため、比率の合計が100.0%にならない場合があります。
ネットワークを構築・運用する上での現在または今後の課題として最も多かったのは「セキュリティ対策」(61.3%)だった。以下「管理性」(46.9%)、「可用性」(39.3%)、「拡張性」(31.2%)と続いた。これらの課題の背景として当てはまる業務課題を聞いたところ「システムのクラウド移行」(39.0%)、「モバイルワークやテレワークの促進」(38.4%)、「接続デバイスの増加」(38.4%)がほぼ横一線で並んだ。業務のスピード向上や働き方改革などの機運が後押しするクラウド化、モバイル化に伴い、セキュリティに関してこれまでと異なる考え方が求められるようになっている。こうした潮流の中、ネットワークへの投資が「守り」に傾倒していると考えられる。
導入済みのスイッチやルーターといったネットワーク機器のベンダー名を聞いたところシスコシステムズ(62.5%)が圧倒的に高い割合を占めた。次いでアライドテレシス(34.8%)、エンタープライズ向けでは4位にジュニパーネットワークス(18.9%)などが挙がった。シスコの比率は前回調査と比べても上がっている。もともと勢力図にあまり大きな変動が見られないネットワーク機器の分野において、不正アクセスや情報流出などの脅威対策に注力している信頼性の高いベンダーへ需要が集中している可能性がある。
今後導入を検討、または関心があるネットワーク最新技術については「40ギガビット/100ギガビットイーサネット」(40.8%)、「SD-WAN」(36.9%)が上位に躍り出た。次世代のテクノロジーが現実的な選択肢として考えられるようになってきた背景には、グローバル化が進みより一層の迅速な意思決定が求められるといった、ビジネス環境の変化があるものと考えられる。
もっとも、それらの技術を現時点で導入している企業はまだまだ少ないのが現実だ。実際、40ギガビット/100ギガビットイーサネットを導入している企業は3.9%、SD-WANは1.8%にとどまっている。しかし、ただ興味があるというだけではないようだ。ネットワーク環境の強化・改善を目的に新たにIT製品、サービスに投資をする計画はあるか聞いたところ「1年以内に投資する予定がある」(9.6%)と「中長期的に投資を計画中」(53.2%)を合わせて、6割以上の企業に投資意欲があることがうかがえる。
その他、回答者の詳細な属性、セキュリティ製品/各種IT機器の活用状況や導入意向、標的型攻撃対策の状況など、本稿で紹介できなかった内容も含めた調査レポートの完全版を提供している。以下から詳細なアンケート結果が無料ダウンロードできるので、ぜひ確認していただきたい(TechTargetジャパン会員限定)。
TechTargetジャパン会員とキーマンズネット会員を対象に、ネットワーク環境に関する読者調査を実施した。本リポートでは、読者が抱える課題や現状、投資予定などをまとめている。
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