放送、電力、交通といった社会インフラを支えるKVMスイッチ。最大4Kのデジタルビデオに対応したマルチユーザー操作のKVMスイッチがあの国産ベンダーからリリースされている。
私たちの日々の生活に欠かせない電力、交通、放送といった社会インフラは、その監視、制御に多数のサーバやPCを用い、多数の人間が操作することで、日々の安定稼働を維持している。例えば放送システムなら、スタジオから設備、編集システム、マスタールームや回線センターでの監視業務といった各種システムを構成するアプリケーションを、多数の専門家が操作することによって日々の放送が成り立っている。
こうしたシステムにおいて鍵を握る要素技術の1つが、多数のユーザーが多数のサーバやPCをコントロールするための「マルチユーザーKVM」と呼ばれる仕組みだ。「KVM」とは一言でいえば、サーバやPCの入出力装置(キーボード、ビデオ、マウス)を切り替えたり延長したりできる仕組みのことを指し、マルチユーザーKVMはこれを「多対多」で実現するというものだ。つまり複数のユーザーが複数のサーバやPCを、離れた場所から任意に選んで遠隔操作できるのである。
放送をはじめとするインフラ制御・監視系のシステムでは、今や決して欠かすことができないマルチユーザーKVMシステムだが、近年この分野で大きなニーズとなっているのが、デジタル放送の普及に伴う高精細デジタルビデオデータへの対応だ。放送システムにおいては、サーバとコンソール端末の間でフルHD動画データをデジタル転送するのは当たり前。最近では、4Kビデオデータをやりとりしたいというニーズも増えてきている。
現在こうしたニーズに対応すべく、さまざまな製品がしのぎを削っているが、そのほとんどが海外ベンダーによるものだった。しかしここに来てようやく、社会インフラを支えるにふさわしい安心感を備えた純国産製品が登場することになり、放送業界をはじめ各方面から高い注目を集めている。
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