ハードウェアのコモディティ化(技術の標準化)が起こっている。HCIには「ハードウェアを意識せずに導入できること」が求められているというが、それはなぜだろうか。
ハイパーコンバージドインフラ(HCI)は、オンプレミス環境でシステムを構築しようとする企業ユーザーにとって、真っ先に検討するシステムとなった。もはや当たり前ともいえる仮想化基盤を、自社に最適化した形で、運用負荷を軽減しながら容易に導入でき、拡張性にも優れている。そうしたメリットを享受しようと考えるのは当然だ。
調査会社IDCが2018年4月に発表した調査結果によると、世界における2017年第4四半期のHCIの売上高は、前年同期比で9.1%の伸びを見せて36億ドルに達したという。通年でも9.4%伸びて125億ドルを超える結果となった。年間売上高が120億ドルを超えたのは初めてのこと。国内のHCIベンダー各社も、2017年のHCIビジネスが大きな伸びを示し、好調に推移していることを発表している。
HCI市場をよく知るディストリビューターは、アーリーアダプター(先進技術を比較的早い段階で導入する人や企業)への浸透が2017年に終わり、2018年はアーリーマジョリティー(アーリーアダプターの動きを見て、先進技術の導入を決定する人や企業)への導入が本格化すると予測している。
これまでのHCIは、サーバの集約、仮想化への変革を容易にするものとして捉えられてきた。これからのHCIは、ハードウェアを意識せずシームレスに導入できることが求められる。本稿では、それがどのような理由からか、安心して採用するためのヒントについて順を追って解説しよう。
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