リモートワークのためにVDIを導入するのは割高に感じるかもしれない。だがWindows 10移行に伴うクライアント管理やセキュリティ向上といった相乗効果を考えれば、十分に有用だ。
PCやスマートフォン、インターネットといったITは、われわれの働き方を大きく変化させた。出先で業務メールをモバイルデバイスからチェックしたり、スケジュールを確認したり、定型的な申請業務ができる環境を整える企業も増えている。メールやスケジューラといった情報系システムがいつでもどこでも使えるようになると、その延長線上で「会社のサーバにアクセスしたい」「会社の業務システムを使って社外からも仕事を進めたい」というニーズが浮上する。
こうした要望の前に立ちはだかるのが「セキュリティをどう確保するか」という課題である。社外で社内と同じデータを扱えるようになるのはいいが、万一、端末を紛失したり、盗難に遭ったりした場合どうするのか。私物PCがマルウェアに感染し、社内にウイルスが拡散したらどうなるのか。
時間や場所にとらわれずに業務を進めるにはリモートワークの仕組みが不可欠だ。これを実現するのが仮想デスクトップ(VDI)である。画面情報だけを転送し、端末側にはデータを残さないため、セキュリティ面での懸念が抑えられる。
ただしコストが問題だ。画面転送やアプリケーション配信の仕組みだけでなく、導入時の構成や導入後の運用管理についてもユーザー企業の負担が大きい。大手企業が部分的に導入することはあっても、中堅・中小企業にとっては、すぐに取り組めるインフラとは言い難い。しかし今、より広い視野でITの在り方を見つめ直してみると、風向きが変わりつつある。
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