本社情シスが抱える宿題「現場のIT化と管理」はどうすれば推進できるか?働き方改革とセキュリティとコストの両立

オフィス内の業務はペーパーレス化したのに顧客と向き合う現場は紙文化――あなたの勤め先では現場スタッフが企業情報システムの輪から除外されていないだろうか。安全かつ低コストで現場スタッフの生産性を高める方法について話を聞いた。

2018年12月28日 10時00分 公開
[ITmedia]

 デスクワーカーではない人員を多く抱える組織が働き方改革を推進するには、多様なコミュニケーションツールを使い、現場の業務効率化を目指す必要がある。一方でコミュニケーションツールを介した情報漏えいやコンプライアンスへの抵触は、企業として確実に回避しなければならないリスクだ。厳格な管理が必要だが、多数の人員を抱える場合、1人当りのコストを大きくはかけにくい。また、人の出入りが多い場合は現実的な運用工数で実施できるかも重要なポイントだ。

 このようにヒト・コスト・セキュリティと難しい要件が絡むため、現場のコミュニケーション向上と業務効率化を目的としたITツールの導入は簡単には進まない。結果として、本社デスクワーク部門と現場との情報の断絶が起きやすくなり、企業の生産性を押し下げる要因になる。

 大塚商会は、中堅・中小企業を中心に幅広い業種・業界のIT化を支援する。同社は早い時期からオフィスで働く従業員だけでなく、現場の最前線で働く従業員の業務改善に着目し、彼らの仕事を効率化するためのさまざまなITソリューションを提供し続けてきた。

 マイクロソフトの「Microsoft 365 F1」は、現場向けのソリューションとして大塚商会がいま最も力を入れて取り組む商材の一つだ。同社によるとMicrosoft 365 F1は、特にセキュリティに留意する企業や、トータルコストの問題で現場のIT化に手が届かなかった企業に受け入れられている。同社が目指すビジネスについて、大塚商会 マーケティング本部 Webサービスプロモーション部の川田晃矢氏、岡村夢佳氏に話を聞いた。

現場のIT化を阻んできた「コストの壁」

大塚商会 川田晃矢氏

 全国各地に事業拠点を構える大塚商会は、ここ数年、現場の最前線で働く従業員の業務効率化とセキュリティ強化を目指す取り組みに注力してきた。特にスマートフォンが広く普及してからは、従業員が仕事の現場に個人所有のデバイスを持ち込んで業務に利用する際のセキュリティリスクを啓発し、対策の重要性を説く。

 しかし「企業からの反応は意外に鈍かった」と同社マーケティング本部 Webサービスプロモーション部 課長の川田晃矢氏は語る。

 「中小企業や小規模の多店舗・多拠点を展開する企業、特にパートやアルバイトなどの非正規従業員を多く抱える企業は、現場の従業員一人一人にそれほど大きなコストをかけられません。この『コストの壁』があるために、現場スタッフ全員にITツールを導入して業務効率化を進められる企業は限られていました」(川田氏)

 例えば多店舗展開を行う比較的規模の大きなアパレルや飲食店などのチェーンストア運営企業であっても、現場の従業員が個人所有のデバイスや、個人利用のチャットサービスを業務に利用することを黙認せざるを得ない状況があるという。

 しかし個人利用のチャットサービスを業務に利用するような状況を続けると、当然情報セキュリティ面で問題がある。こうした企業には、個人所有のデバイスでのセキュリティ機能を強化したビジネス向けチャットアプリを勧めるなど、コストを抑えながら業務効率化を実現するソリューションを企業に合う形で提案してきた。

 だが、それだけでは根本的な業務改善にはつながらない。店舗のマネジャーと従業員とのコミュニケーションは図れたとしても、本部と店舗の情報共有やコミュニケーションを円滑にするには、スマートフォンによるチャット利用だけでは足りない要件もある。業務にまつわるさまざまな情報の可視化、分析にも対応するためには、やはり「それ相応」の機能を持ったPCベースのITツールが必要だ。

 必要なITツールをそろえ、展開・運用しようとすると「コストの壁」が立ちはだかる。

コストを抑えながら業務効率化とセキュリティ強化を実現

大塚商会 岡村夢佳氏

 こうした状況の中、「現場のIT化」を支援する有力なソリューションとして「Microsoft 365 F1」が登場した。

 大塚商会 マーケティング本部 Webサービスプロモーション部の岡村夢佳氏によると「Microsoft 365 F1には、まずMicrosoft 365やOffice 365を導入済みの企業が興味を示しました」と話す。

 「オフィスで働く従業員の業務を効率化するために、Microsoft 365 E3/E5あるいはOffice 365 E3/E5を導入する企業は少なくありません。これを現場にも導入すれば、現場で働く従業員の業務効率化にも役立つことは分かっていますが、インフラ面、コスト面から導入を諦めていた企業が多くありました。しかしMicrosoft 365 F1であれば、コストを抑えながら現場の業務効率化とセキュリティ強化を実現できます。登場してからわずか1年で、すでにMicrosoft 365またはOffice 365を導入していた多くの企業がMicrosoft 365 F1を導入し始めています」(岡村氏)

 多数の店舗や拠点を抱える小売業、大手製造業を取引先に持つ部品メーカーの製造現場、建設業の現場、医療の現場などでMicrosoft 365 F1の導入実績が目立つ。

 川田氏は「業務効率化だけでなくセキュリティ対策に価値を感じて導入する企業が増えています」という。例えば個人所有スマートフォンでの業務連絡が横行していた医療系団体は、Microsoft 365 F1を導入して個人所有のスマートフォンの利便性を生かしながらセキュリティと情報管理を徹底する態勢を整備した。

 「医療の現場、特に訪問看護などではスタッフ同士、関連院所間の業務引き継ぎが多く発生するため情報を共有したい場合が頻繁にあります。関係者以外には知られたくない情報ばかりですから、万全なセキュリティ対策が必須です。Microsoft 365 F1であればBYOD(Bring Your Own Device)を続けながらMicrosoft Intuneを使ったMDM(モバイルデバイス管理)でセキュリティ対策を施せます」(岡村氏)

 川田氏はMicrosoft 365を導入済みの企業が現場のIT化を検討する場合「Microsoft Teams」(以降、Teams)の利用を推薦するという。

 「Teamsを利用すると、チャットでコミュニケーションが図れる上、同じツールでWordやExcelなどのOfficeアプリケーションとの連携も可能です。モバイルデバイスで扱えるのはもちろん、他のチャットツールよりもセキュアに情報共有するための最適なツールとして、Teamsの利用をお勧めしています」(川田氏)

豊富な導入実績と手厚いサポート体制が強み

 Microsoft 365 F1のビジネスを急速に拡大させる大塚商会には、ベンダーとしてどのような強みがあるのだろうか。川田氏は「導入実績」を一番の強みとして挙げる。

 「当社にはあらゆる業種・業界の企業にMicrosoft 365やOffice 365を提供してきた実績があり、大変たくさんのお客さまに導入いただいています。その結果、現場のIT化による効率支援にも長年携わり、ノウハウやナレッジが豊富に蓄積されています。こうした経験や知見をフルに活用し、現場に最適な形でMicrosoft 365 F1の導入を支援できることが、大塚商会を選んでいただく最大のメリットとなります」(川田氏)

 もう一つ、大塚商会の特長といえるのが手厚いサポート体制だ。

 「Microsoft 365ライセンスを提供するベンダーは多数ありますが、導入の支援から導入後のサポートまで自社一貫で行えるベンダーは多くありません。当社は高い技術力を備えたエンジニアが直接サポートに当たる体制を整えていますから『導入して終わり』ではありません」(岡村氏)

 導入前と導入後の利活用に関するコンサルティングから、既存の業務システムや各種クラウドサービスとMicrosoft 365を連携させたマルチベンダー環境のソフトウェア基盤、クライアントPCやサーバ、複合機などのハードウェア、さらにはネットワークや通信回線に至るまで、ITに関するトータルソリューションを提供できることも大塚商会ならではの強みだ。

「たよれーる」ブランドによるワンストップサービスとサポート

 現場のIT化が進まないことに課題がある場合、あるいは現場の業務効率化をどのように進めていけばよいのか分からない場合は、多様な業種で業務支援実績を持つ大塚商会に問い合わせてみてはいかがだろうか。最適な解決策が見つかるに違いない。


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