企業のシステム環境が複雑化する中で、ネットワーク上のアプリケーション監視やWAN接続の効率化が求められている。こうしたネットワークの課題を一元的に解消できる方法はあるのだろうか。
ネットワークは企業のITシステムの根幹を担う重要な要素だ。ただしネットワークが重要である理由は、ネットワーク自体にあるというよりは、ネットワークを流れるアプリケーションのトラフィックにあるといっていい。従業員がアプリケーションを快適に利用できない、つまりアプリケーションのパフォーマンスが優れなければ、ビジネスの成功どころか生産性の向上もおぼつかない。
こうした環境を維持するには、アプリケーションのトラフィックを可視化することや、アプリケーションの優先順位付けをすることが肝要だ。そして重要度の高いアプリケーションフローを監視制御し、その健全性を保つことが大事だ。とはいえアプリケーションの多様化やシステム環境の複雑化が進む中で、あらゆるアプリケーションのパフォーマンスを可視化し、監視できている企業は少ないのではないか。
クラウドサービスの利用が広がるにつれて、昨今はインターネットをはじめとするWAN接続の重要度が高まっている。クラウド形式で提供されているアプリケーションのパフォーマンスは、WANのパフォーマンスに左右されるからだ。多くの国や地域に事業拠点を設ける企業にとっては、拠点間のWAN接続のパフォーマンスも無視できない。WANを適切に制御する点で注目すべき手段が、アプリケーションの視点を取り入れたWANの可視化、制御、最適化、自動化、セキュリティ強化だ。アプリケーションのパフォーマンスを監視し、さらに複雑化するWANの課題を解消する方法を紹介する。
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