「止められないシステムを載せるITインフラには、3階層システムの方が高性能で信頼性も高い」という考えはもう古いかもしれない。HCIには3階層システムの欠点を克服でき、その長所を上回る魅力があるからだ。
数年前のトレンドは、ハイパーコンバージドインフラ(HCI)といえば仮想デスクトップインフラ(VDI)の構築が一般的だった。その後VDI用途に限らず、小規模から中規模の環境でも徐々に採用が進み、システムの安定性や運用性を向上させる目的で導入するシーンも見られるようになった。トータルコストの低減を目標に“HCIファースト”で検討する中小企業も少なくない。とはいえ、大規模環境を構築する場合は「3階層システムの方がパフォーマンスも信頼性も高い」という認識は根強く残っていた。
最近では大規模環境を抱える大企業も、ミッションクリティカルなシステムを載せるITインフラとしてHCIを選択肢に入れるようになっている。この流行は欧米が先行していたが、国内でも先進的な組織が積極的に検討を開始し、導入が進んでいる。
大規模環境を抱える担当者にとって重要なことは、HCIがどれほど“使える”のかという点だ。運用がシンプルになるというHCIのメリットは享受したいものの、信頼性や性能への懸念が拭えない読者もいることだろう。
実際、既に大規模環境を抱える企業が、HCIを導入して成功を収めている事実も見えてきている。本稿では、なぜ大規模環境にもHCIが魅力的なのか、どのようなHCIを選べば確かなパフォーマンスを得られるのか、詳しく紹介しよう。
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