2020年03月19日 10時00分 公開
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「いきなりAWSやAzureはハードルが……」ひとり情シスのクラウド移行術中小企業のシステムをクラウドサーバに移行するのは誰か

ITベンダーやSIerに相談しにくい中小規模のシステムの面倒を見る「ひとり情シス」「ゼロ情シス」を運用の苦労から解放するのは誰か。いきなりのAWSやAzureへの移行にハードルを感じる企業のためのクラウド移行策を取材した。

[ITmedia]

 クラウドの利用が進んでいる。総務省の「平成30年通信利用動向調査」によると、「クラウドサービスを一部でも利用している」という企業の割合は56.9%に上る。クラウドサービスを利用する企業のうち「非常に効果があった」または「ある程度効果があった」と回答した割合は85.2%と、多くの企業がクラウド化の効果を実感している。

 だが、クラウド化したくてもできない企業もある。クラウド利用のコストメリットや効果は理解していても、「ひとり情シス」「ゼロ情シス」でシステムを運用せざるを得ない企業にとって、業務で利用経験のないパブリッククラウドへの移行はスキル面でもリソース面でもハードルが高い。

 こうした中「トップの意向もあり今後クラウド移行は必須だが、どうしてよいか分からない」と感じる日本企業がこぞって相談に駆け込む企業がある。人気の理由と日本企業のためのクラウド移行のステップを聞いた。

「サーバ1台から」のクラウド化に対応

 サーバ1台からのクラウド化に対応し、国内企業から根強い支持を得ているのが「さくらのクラウド」だ。さくらのクラウドは、国内最大級のバックボーンネットワークを有し、レンタルサーバやホスティングで定評のあるさくらインターネットが2011年11月から提供しているIaaS型のパブリッククラウドだ。

 パブリッククラウドと言うと、「Amazon Web Services」(AWS)や「Microsoft Azure」のように海外のメガベンダーが提供するサービスがよく知られている。柔軟性や拡張性、スピード感のある調達といったクラウドらしい特徴を備え、世界中のあらゆる企業に利用されている。だが世界で標準的に利用されていても、全ての日本企業にとって使いやすいわけではない。従来のサーバ管理とは異なる「アベイラビリティーゾーン」などのクラウド固有の用語が多く、さらに経理などの事務手続きの注意点なども分かりにくく、不安に感じるだろう。

さくらインターネット 片山祐大氏 さくらインターネット 片山祐大氏

 さくらのクラウドのインサイドセールスを担当しており顧客と直接会話をする機会が多い片山祐大氏もこの状況を実感する。

 「海外発のクラウドサービスはグローバル企業や大手企業向けと考える方が多いようです。日本企業向けの分かりやすくて使いやすいクラウドが欲しい、必要な機能だけをシンプルに使いたいといった場合には適していないことも多く、お困りになってさくらのクラウドを探し当て、選択される方が数多くいらっしゃいます」(片山氏)

さくらのクラウドはなぜ日本企業に人気なのか

 さくらのクラウドは、コストパフォーマンスの良さで定評がある。また「通好み」のラインアップを豊富に取りそろえる印象が強い。だが、同社が日本のひとり情シスに信頼される理由はそれだけではない。以降で同社ならではの特徴を整理しよう。

コスト効率の良さ、日本的な構成に対応したプラン

 さくらのクラウドは仕様がシンプルであり、自社構築・自社運用なのでコストパフォーマンスが高い。料金はサーバやディスクなどの利用時間に応じて、時間割料金、日額料金、月額料金のうち一番安い料金が自動で適用される。利用開始から20日未満であれば使った分だけ、20日以上利用する場合は固定の月額料金になるという仕組みだ。従量課金型サービスの場合は利用量に応じてコストが上振れすることもあるが、日本企業の予算の事情からすると、柔軟に対応するのは困難だ。こうしたときにも日本円で月額固定の設定があれば、突発的な予算オーバーが生じるリスクもなく安心だ。

料金体系(出典:さくらインターネット) 料金体系(出典:さくらインターネット、以降の図版も同様)《クリックで拡大》

 またさくらのクラウドはサーバだけでなく、ネットワーク、セキュリティ、アクセスコントロールなどを含め500種類以上の豊富な機能を提供。国内3拠点(東京、大阪、石狩)のデータセンターで提供している他のサービスと組み合わせられる自由度の高さも特徴の一つと言えるだろう。サーバやスイッチがどのように接続されているかが直感的に分かる「マップビュー」などのインタフェースも備える。

小規模サーバ構成を意識したクラウド移行メニュー、今までの知識を生かせる仕掛け

 さくらのクラウドは「インスタンス」よりも「サーバ」という概念を意識したサービスを提供することで、クラウドに移行しにくかった従来の小規模な業務システムをシンプルに移行できるようにしているという。例えば仮想サーバを直接操作できる「リモートスクリーン」、複数のインフラ構成を構築・管理できる「リソースマネージャー」など、操作に特別な知識が必要なく、インフラを含めて簡単に管理できる機能の提供を見てもその方針がよく分かる。

 「クラウド化したいというニーズは、Webサイトだけに限りません。自然災害が起こっても事業継続できるようバックアップを取りたい、オンプレミスのファイルサーバの一部をクラウドに移行したい、財務会計などの基幹業務システムをクラウド化したい、IoT(モノのインターネット)などを活用した新規サービスの開発・テストに使いたいなどさまざまです。そうした日本企業のニーズにシンプルに高い自由度で応えられるのがさくらのクラウドなのです」(片山氏)

さくらのクラウドが提供する「コントロールパネル」。今までのサーバ管理と同じ用語で直感的に構成を組める。画像はファイルサーバを構成した環境をマップビューで見た画面 さくらのクラウドが提供する「コントロールパネル」。今までのサーバ管理と同じ用語で直感的に構成を組める。画像はファイルサーバを構成した環境をマップビューで見た画面《クリックで拡大》

用途に注目してデザインパターンを参考に、コントロールパネルで運用する

 ニーズは企業ごとにさまざまだ。オンプレミス環境を移行するにしろ、イチから構築するにしろ、クラウドは自由度が高い分、どのような構成が最適か悩むかもしれない。さくらインターネットの横山直也氏(カスタマーリレーション本部 セールスエンジニアリングマネージャー)は、こうアドバイスする。

さくらインターネット 横山直也氏 さくらインターネット 横山直也氏

 「さまざまな目的に適したデザインパターン(構成例)をご用意していますので、ご利用の目的やサーバの台数を目安に、ご希望の構成にアレンジしていくこともできます。パターンを参考にすることで、クラウド化に必要なコストや手間、時間なども見積もりやすいと思います」(横山氏)

 現在、さくらインターネットでは独自に「すぐに作れるWEB-DBアプライアンス構成」「コントロールパネルのみで作成できるDR構成」など20種類近くのデザインパターンを公開している。

数台規模からDRサイト構築、物理環境とのハイブリッド構成も受け持てる

 今回は例として、オンプレミスからクラウドへの移行でよくある用途をデザインパターンに沿って紹介する。

 コーポレートサイトなどWebサイトや小〜中規模のECサイトに使う、サーバ台数が1〜2台のケース。次に、データバックアップやファイルサーバ、基幹業務システムなどを運用するサーバ台数が3〜5台というケース。そして、ディザスタリカバリー(DR)を目的に2拠点で冗長化し、サーバ台数が6台以上になるようなケースを想定してみた。

 まず、Webサイト用途などサーバ台数が1〜2台の場合のデザインパターンを見てみよう。参考にするのは「すぐに作れるWEB-DBアプライアンス構成」だ。1CPUコアのWebサーバ1台、20GBのSSDに、データベースがインストールされたアプライアンスサーバ1台を利用する構成で、合計は参考価格で月額6930円(税込)となる。WAF(Webアプリケーションファイアウォール)は無料で利用でき、データベース設定用のスクリプトも付属する。

「すぐに作れるWEB-DBアプライアンス構成」の例《クリックで拡大》

 Webサイトへのアクセス急増に対応する場合、「WEBサイト高速化・アクセスパフォーマンスの向上」というデザインパターンを併用するのも良さそうだ。静的コンテンツを1GiB当たり月額5円で利用できるWebアクセラレーター(CDN:コンテンツデリバリーネットワーク)でキャッシュすれば、負荷を軽減してレスポンス性能を向上させることができる。

「WEBサイト高速化・アクセスパフォーマンスの向上」構成の例《クリックで拡大》

 サーバ台数が3〜5台くらいになってくるとバックアップのニーズも増えてくる。これについては、「さくらのクラウドのデータをバックアップ」というデザインパターンが参考になる。このパターンでは、ディスクをそのままイメージ化してアーカイブとして自動保存したり、ファイル単位でデータをコピーして時間指定で保存したりできる。

 アーカイブの自動保存の場合、1CPUコアのサーバと20GBのSSD、アーカイブ20GB(日単位)を35件、自動バックアップ設定などを合わせて参考価格で月額6337円(税込)だ。また詳細なバックアップ管理のために他社バックアップソフトウェアをインストールした構成も可能だ。その際には、スイッチ、グローバルIPアドレス、NFSサービス、VPC(仮想プライベートクラウド)ルーターなどを利用する必要があるが、参考価格で月額4万2130円(税込)で利用できる。

「さくらのクラウドのデータをバックアップ」構成の例《クリックで拡大》

 またサーバを6台以上で構成するような中〜大規模の用途になると、DRを検討することも多いだろう。ここでは北海道石狩市と東京都内にあるデータセンターで冗長化を構成するデザインパターンを紹介したい。石狩データセンターと東京都内のデータセンターのさくらのクラウド同士を接続する場合、コントロールパネルの設定だけで実現できることがポイントだ。1CPUコアのサーバと20GBのSSDそれぞれ3台について冗長化する場合、スイッチやロードバランサーを含めて参考価格は月額2万2000円(税込)で済む。

東西日本を使ったDR構成《クリックで拡大》

構築や運用も安心。「やりたいこと」を「できる」に変える柔軟なラインアップ

 さくらインターネットは、クラウドよりも手軽に利用できる「さくらのVPS」や、物理サーバを1台から専有できる「さくらの専用サーバ」、データセンターに機材を持ち込める「ハウジング」、そのハウジングの運用をさくらインターネットに任せられる「リモートハウジング」など幅広いサービスを提供している。それらとさくらのクラウドを接続することもできるし、どうしても自社内に物理環境を一部残しておかないといけない場合には、オンプレミスとも接続可能だ。

 クラウドへの移行に不安があったり人的リソースに余裕がなかったりする場合は、さくらインターネットのパートナーにマネージドサービスプロバイダー(MSP)がいるため、構築から運用までを任せることもできる。MSPに任せる場合であっても、さくらインターネットの担当者がMSPと密に連携を取って細かな要望に対応できる体制をとる点も安心できる材料となるだろう。

 さまざまなサーバサービスとサポート体制が用意されているので、やりたいことに対して最適な組み合わせを提案してもらえるだろう。

 「さくらインターネットの企業理念は『やりたいこと』を『できる』に変える、です。データセンター事業者である強みを生かした多様なサーバサービスの提供を通じて、お客さまのやりたいことを実現するため、構築を担うパートナーと一丸となって支援します」(横山氏)

 さくらのクラウドは、小規模サーバのクラウド移行から大規模DRや物理環境のハウジングまでを包括的に提供する。将来的なシステムの拡張や追加が発生した際にも対応できる懐の深さも持ち味だ。

 さくらインターネットは片山氏らインサイドセールス部門がクラウド移行の疑問や相談に個別に対応する体制を整えている。クラウドサービスでありながらちょっとした不安や疑問に対応してくれる点は安心できる。やりたいことが具体化した際は、横山氏らがより詳細に、時にはオンサイトで技術支援をしてくれる。ひとり情シスでクラウドリフトを検討する際には相談しやすい企業と言えるだろう。


提供:さくらインターネット株式会社
アイティメディア営業企画/制作:TechTargetジャパン編集部