テレワークを始めたものの、在宅業務でトラブルが発生したときにどうすればいいか不安に思う企業は少なくない。特に業務データについては、トラブルをそのまま放置するとデータに関する「致命的な問題」を抱える可能性がある。
新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の拡大防止と従業員保護の観点から、準備が整っているかどうかにかかわらずテレワークを強行せざるを得なかった企業は少なくない。緊急事態宣言が出た2020年4月からしばらくテレワークを運用した結果、幾つかの課題が浮かび上がっている。
よく耳にするのはネットワークに関することや労務管理などの課題だが、有識者によると見落としがちな重大な課題があるという。それは「オフィスに比べてテレワーク環境はPCが物理的に壊れる可能性が高い」ことだ。
自宅ではオフィスのように長時間仕事をするためのデスクがなく、不安定な場所で作業する従業員もいるだろう。小さな子どもやペットがいれば、うっかりPCにぶつかったり、テーブルの上から落ちたりする恐れがある。特にテレワークを始めたばかりであれば、そういった点が考慮できていないため、PC故障のリスクは高まる。PCは交換できるが、もし最新の業務データがPCに保存されていればデータ損失の恐れがある。
さらにサイバー攻撃のリスクも高まっている。WHOが2020年3月11日に「新型コロナウイルス感染症(COVID-19)はパンデミックとみなせる」と発表して以来、「新型コロナウイルス」や「給付金」など、話題のキーワードに絡めたメール攻撃が増加している。
サイバー攻撃はテレワークに限った話ではないが、自宅はオフィスのようにネットワークが保護されていない上に、人間は感染症や経済的で不安を抱え、すぐに相談できる同僚がそばにいないため、常時より“わな”にかかりやすいといえるだろう。巧妙なメールからランサムウェアにかかれば一瞬でデータが消失したり、システムが動作不能になったりする可能性もある。
このように自宅で作業する場合、企業の管理が及ばないためにさまざまなリスクがある。そう考えると「とにかくテレワーク環境を整えるのが先決」と後回しにしていたデータ保護について対策を講じる必要がある。では具体的にどうすればいいのか。次ページで紹介する。
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