新旧設備が混在する製造現場、IoTで生産性を高める最初の一手は「設備と人」の稼働状況や工程予実を可視化

生産性向上の切り札としてIoT活用が注目されている。だが新旧の設備が混在する製造現場では、IoTをどう活用すればいいか分からないという声も多い。設備と人の稼働データをIoTで収集し、可視化と分析によって生産性向上を図る方法とは?

2020年09月30日 10時00分 公開
[TechTargetジャパン]

 製造業の現場では、さまざまな設備の自動化や改善活動によって生産性を高めてきた。しかし設備の運用には、機械が稼働している時間だけでなく、設定変更や段取り替え、故障対応などの付帯作業時間や待ち時間が存在する。こういった非稼働時間を短縮できれば、さらなる生産性向上の可能性がある。とはいえ、機械の稼働状況を可視化しただけでは、非稼働の要因が機械なのか、人なのかを切り分けることは難しく、どの非稼働時間に手を打つべきなのか、実際どのくらい効果が見込めるのかも分からない。

 そこで、現状把握や可視化のキーワードとして浮上するのが「IoT」だろう。設備だけでなく、さまざまな機器からデータを収集し、分析することに対する期待は大きい。しかし、IoTを具体的にどう活用すればいいのかが分からず、一歩を踏み出せないという話も少なくない。

 また製造現場には、最新の設備もあれば、通信など想定していない時代の、しかし重要な役割を果たしている設備も数多く存在する。世代もメーカーも混在している中で、総合的な情報収集、可視化の仕組みを構築しようとすると、コストも時間もかかってしまう。加えて、人手不足や働き方改革、さらにコロナ禍の影響で「密にならない労働」という新たな命題も突き付けられている。

 これらの課題を解決するために開発されたのが、日立ソリューションズ東日本の「WellLine」(ウェルライン)だ。シンプルな仕組みで、クラウドベースかつパッケージ化されているため、短時間、低コストで導入することができ、2020年10月にリリースする新機能は新型コロナ感染症対策にも活用できる。

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