中外製薬がIFRSを任意適用、2013年第1四半期から開示へ【IFRS】欧州親会社と整合性を取る

IFRSを適用する理由は「国内外投資家の利便性向上と裾野の拡大」と「経営管理指標の一本化」。

2012年12月14日 20時00分 公開
[垣内郁栄,TechTargetジャパン]

 大手医薬品メーカーの中外製薬は2012年12月14日、IFRS(国際財務報告基準、国際会計基準)を2013年12月期に任意適用すると発表した。2013年第1四半期からIFRSに基づく開示を行う。

 中外製薬がIFRSを適用する理由は「国内外投資家の利便性向上と裾野の拡大」と「経営管理指標の一本化」。中外製薬の親会社、スイスのロシュはIFRSで開示していて、IFRS適用によって親会社と同一の指標で経営を管理できるようになる。

 中外製薬はIFRS適用による影響額などを説明する資料を同時に公表した。製商品売上の認識が日本基準の出荷基準から、IFRSでは着荷基準になったり、開発品導入契約金を費用処理から資産化へ変更するなど、IFRSによる会計処理の変更を説明している。

 IFRS適用に合わせて新たな管理指標も導入する計画で、従来の営業利益に替わる指標として「Core営業利益」や「営業フリー・キャッシュ・フロー」などを利用する。これらの指標はロシュなど欧州の大手医薬品メーカーが使う指標とも整合性があるという。

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