エンタープライズ向けのバックアップ製品5種類について、仮想化のトレンドやクラウドのサポート強化、モバイル対応が遅れている現状について解説する。
仮想化、デバイスの急増、そしてクラウド拡大の時代は、エンタープライズバックアップの観点から見ると、データのソースが大幅に増えることを意味する。バックアップソフトウェアはそうした展開を主導するのではなく、後追いしてきた。本稿で取り上げる5種類のエンタープライズバックアップソフトウェアには、ハイパーバイザーとの連携を強化する明らかなトレンドが見てとれる。一部はさらに先を行く。例えばSymantec NetBackupはVMwareの変更されたブロック追跡機能を活用して、システムイメージ作成にかかる時間を短縮する。
本稿で取り上げる製品は、全てクラウドのサポートを追加または強化している。一方でモバイル端末のサポート欠落が目に付く。調査対象としたエンタープライズバックアップソフトウェア製品は全て、Exchange Server 2013などエンタープライズアプリケーションの新バージョンとの相互運用に対応した更新を行っていた。
CommVault Simpana 10では、単一のウィンドウから全機能とデータにアクセスして参照や管理ができるグラフィカルワークフロープロセスが導入された。グローバルデータ重複排除と、モバイル端末からのセルフサービス復旧機能も導入されている。
新機能にはWebベースのユーザーセルフサービス、アプリケーションのためのスナップショットのサポート、Microsoft Exchange向けのコンバージ型バックアップ、アーカイブ、報告機能、カスタマイズ可能なWebベースレポーティングとクラウドベース分析、マルチテナンシー保護、セルフサービスオペレーション、チャージバックなどがある。
自動分析、バックアップ、セルフサービス復旧、データ重複排除、レプリケーション、アーカイブ、データセンターとデスクトップ、ノートPC、クラウドを横断するデータ検索の機能も提供する。
モバイル端末専用の機能には、ソース重複排除、転送中のデータの暗号化、帯域幅スロットリングなどが含まれる。ディスク、テープ、クラウドをターゲットとし、データは中央リポジトリに単一のインデックスで保存される。
Simpana 10はMicrosoft Hyper-V、VMware vCenter、vCloud Directorに対応し、カスタマイズ型の発見ルールでは、データストア、リソースプール、VMの名称などのルールに基づいて仮想マシン(VM)を含めたり除外したりできる。
Exchange Server、SharePoint Server、SQL Server、Oracle、DB2、Lotus Notes向けにはアプリケーション専用の保護対策が提供され、個々のタブレットやデータベース、アプリケーション全体を復旧できる。
リポーティング機能に含まれるライブダッシュボード参照画面には、ストレージ利用状況や成功率、ステータス報告、トレンド分析、ベストプラクティス比較の運用履歴が表示される。また、チャージバックとサービス品質保証契約(SLA)の達成度についても報告できる。
コンプライアンス用途では、データの収集と検索を行い、結果を法令に従ってデータ保持用に保存できる。
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