“薄くて軽くてかっこいい”モバイルワークステーションが実現した理由を徹底解説20ミリ未満の薄いボディでXeonフル稼働

モバイルワークステーションといえば、分厚いボディに高性能CPUとGPUを搭載して超複雑な演算処理を実行する印象だが、最近デザイン重視を望む声が増えてきた。そんなモデル、実現可能なのか?

2016年02月09日 10時00分 公開
[TechTarget]

 ユーザーが、“ワークステーション”を使う場合、それは「高い処理能力」を最優先にしている。そのため、搭載するCPUは、処理能力の高い(その代りに消費電力が高く実装面積も大きい)インテル®Xeon® プロセッサークラスを採用し、猛烈な発熱に対応するために空冷効率が高い大型のタワー型が主流となる。最近、モバイルワークステーションも登場しているが、やはり、持ち運びが現実的ではないサイズと重さの“デスクトップノート”タイプが主流だった。

 しかし、ここにきて、モバイルワークステーションユーザーから「現実的に携行できてスタイルもコンシューマーモデルのような薄くて軽くてデザインを重視したモデルが欲しい」という声が大きくなっている。その理由は、高い処理能力を必要とする場面がビジネスシーンで増えてきた(開発室のシミュレーション演算だけでなく、営業部門の客先プレゼンテーションでも高度なグラフィックス処理が必要になった)こともあるが、ユーザー自身(特に制作現場で活躍するユーザー)が、「持っていることが喜びになるようなデザイン」のモバイルワークステーションを求めるようになっているためだという。

 処理能力が高いのに薄くて軽くてデザインに優れたモバイルワークステーション、と並べると実現不可能にも思えるが、インテルのワークステーション向けCPUで最新の第6世代インテル® CoreTM プロセッサー・ファミリー世代が加わったことで不可能が可能になった。14ナノメートルというプロセスルールの微細化と強化した電力管理機能、そして、アーキテクチャの改善によって、高い演算処理能力を確保しつつ消費電力を大幅に削減したことで、インテルとしては初めての「モバイル向け」のインテル®Xeon® プロセッサーが登場し、コンシューマー向けの薄型軽量なデザインノートPCと肩を並べるモバイルワークステーションが実現した。

 しかし、制作現場で作業効率を向上するために重要な「大画面高解像度ディスプレイの搭載」は、デザインで重要な「ボディの小型化」を阻害する。物理的なサイズが原因なので、解決も難しい。しかし、この難問さえも解決してしまった「持って歩きたくなる」モバイルワークステーションが2015年の秋に登場した。


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