リバーベッドテクノロジーは、WAN高速化装置の新OS「RiOS 5.0」を3月にリリースする。アプリケーションレベルの最適化処理により、Exchange 2007では最大50倍以上のレスポンス改善が見込めるという。
WAN高速化専業ベンダーのリバーベッドテクノロジーは2月25日、WAN高速化/最適化アプライアンス「Steelhead」シリーズ向けの共通OS「RiOS」のバージョンアップを発表した。新版の「RiOS 5.0」では、Exchange Server 2007のメール送受信の最適化機能や拠点向けの仮想サービス機能を搭載した。
WAN高速化とは、通信の最適化によりWAN越しのファイル共有や、アプリケーション/ストレージのデータ配信のパフォーマンスを改善するソリューションのこと。RiOS 5.0の主な特徴は、Exchangeメールで使われるMAPI(Messaging Application Program Interface)高速化機能の拡充と仮想化エッジサービスの搭載の2点となる。
RiOS 5.0では、Steelheadで従来サポートしていた、Exchangeのメール送信に使うMAPIプロトコルの最適化機能において、Exchange Server 2007が利用するMAPI 2007の高速化処理に業界でいち早く対応した。256Kbpsの帯域のWAN上で6.4Mバイトの添付ファイルをメールで送信する場合、高速化しない場合と比べて「最大54倍の高速化、約97%のトラフィック低減が可能」(同社)だという。また、HTTPS通信の効率化や、SAP、Oracle、SiebelなどのERP/CRMアプリケーションの個別最適化といったWebアプリケーションのレスポンス改善も図った。
もう1つの特徴である仮想化エッジサービスは、「RSP(RiOS Services Platform)」と呼ばれる仮想ソフトウェア実行基盤(VM)をOSに実装し、プリントサーバやDNSといった各種ソフトウェアサービスを拠点側のSteelhead上で稼働させ、本社のデータセンター側との間に流れるWANトラフィック量を最低限に抑えようというもの。当初はプリントサービスとプロキシサービスのみが提供されるが、今後ビデオストリーミングやディレクトリサービス、UTM(統合脅威管理)などのサービス機能を各ソフトウェアベンダーがRSP用モジュールとして開発、追加できるような仕組みになっている。各サービスの利用ライセンスを別途支払う必要があるが、リバーベッドによると「ソフト/ハード単体で導入するよりも製品の導入費用や設置スペースが削減できる」としている。
そのほか、拠点間で利用するアプリケーションの通信ポートやIPアドレスの保持/変換を個別に設定するモードを用意し、MSP(Management Services Provider)事業者などに向けて通信内容を可視化できるようにした。
RiOS 5.0は3月中旬にリリース予定。Steelheadのユーザーは保守サポート契約期間中であれば無償でアップグレード可能だ。
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