世界最大級となる5000万人規模の登録が可能な指紋認証による国民IDシステムを構築。2008年6月の稼働を予定している。
NECは5月20日、南アフリカ共和国の国民IDシステムのシステム強化案件を受注したことを発表した。
南アフリカ共和国では、政府が16歳以上の国民を対象に個人認証手段に指紋を採用したIDブックレット(手帳)を発行し、選挙登録、年金需給管理といった公共サービスをはじめとするさまざまな場面での本人確認用途に使用している。そのベースとなる技術にNECの指紋照合システムが利用されている。
現行システムは、2002年に4500万人分のデータ登録が可能な世界最大級の指紋認証による国民IDシステムとして稼働を開始。本システムの稼働により、本人確認のための作業時間が大幅に短縮するとともに、社会保障給付金の二重取得、身元詐称や個人情報盗難などが防止されたとしている。
今回のシステム強化では、登録可能数を5000万人規模に増強。NECの最新ハードウェア/ソフトウェアに更新することにより、システムの処理性能や業務継続性を向上する。また、NECでは将来的にはIDブックレットに代わる認証手段としてICカード導入を検討しているが、今回の新システムはそのベースになると見込んでいる。新システムは2008年6月からの稼働を予定している。
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