openSUSEプロジェクトが開発を進めているLinuxディストリビューションのメジャーリリース「openSUSE 11.0」が公開された。どのようなディストリビューションに仕上がっているのか、見てみよう。
「openSUSE」は、Novellがスポンサードするオープンソースコミュニティーによって開発されているLinuxディストリビューションである。openSUSEの成果は、Novellが発売する「SUSE Linux Enterprise Server」(以下、SLES)および「SUSE Linux Enterprise Desktop」(以下、SLED)に取り入れられる。従って、今回リリースされたopenSUSE 11.0によって次期SLESの動向を占うことができる。
openSUSEは、プロジェクト開始当初のリリースである10.0から、10.1、10.2、10.3へと着実にアップデートしてきた。バージョン11.0のリリースは、openSUSEプロジェクトが発足してから初めてのメジャーアップデートとなる。11.0のリリースに際しては、約200の新機能が搭載されているが、主な改良点を挙げるなら以下の2点だ。
これらの改良点以外に、KDE 4やGNOME 2.22、Firefox 3(DVDに収録されているのはβ5)、OpenOffice.org 2.4などの最新ソフトウェアが収録されている。また、Linuxディストリビューションとして初めて、マルチメディアプレーヤーのBanshee 1.0も搭載している。主な収録ソフトウェアのバージョンについては、表1を参照していただきたい。
ソフトウェア | バージョン |
---|---|
カーネル | 2.6.25.5 |
デスクトップ環境(KDE) | 4.0.4 |
デスクトップ環境(GNOME) | 2.22.1 |
コンパイラ(GCC) | 4.3 |
Cライブラリ(glibc) | 2.8 |
セキュアOS(AppArmor) | 2.3 |
Webサーバ(Apache) | 2.2.8 |
メールサーバ(Postfix) | 2.5.1 |
メールサーバ(sendmail) | 8.14.3 |
データベース(MySQL) | 5.0.51a |
データベース(PostgreSQL) | 8.3.1 |
ファイル共有(Samba) | 3.2.0 |
仮想マシン環境(Xen) | 3.2.1 |
システム管理(YaST2) | 2.16.71 |
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