初メジャーリリース「openSUSE 11.0」試用リポート次期SUSE Linux Enterprise Serverはこうなる?

openSUSEプロジェクトが開発を進めているLinuxディストリビューションのメジャーリリース「openSUSE 11.0」が公開された。どのようなディストリビューションに仕上がっているのか、見てみよう。

2008年07月28日 08時00分 公開
[北浦訓行]

openSUSEとは

 「openSUSE」は、Novellがスポンサードするオープンソースコミュニティーによって開発されているLinuxディストリビューションである。openSUSEの成果は、Novellが発売する「SUSE Linux Enterprise Server」(以下、SLES)および「SUSE Linux Enterprise Desktop」(以下、SLED)に取り入れられる。従って、今回リリースされたopenSUSE 11.0によって次期SLESの動向を占うことができる。

 openSUSEは、プロジェクト開始当初のリリースである10.0から、10.1、10.2、10.3へと着実にアップデートしてきた。バージョン11.0のリリースは、openSUSEプロジェクトが発足してから初めてのメジャーアップデートとなる。11.0のリリースに際しては、約200の新機能が搭載されているが、主な改良点を挙げるなら以下の2点だ。

  • インストーラの改善によるインストール作業の簡便化
  • パッケージ管理ライブラリの高速化

 これらの改良点以外に、KDE 4やGNOME 2.22、Firefox 3(DVDに収録されているのはβ5)、OpenOffice.org 2.4などの最新ソフトウェアが収録されている。また、Linuxディストリビューションとして初めて、マルチメディアプレーヤーのBanshee 1.0も搭載している。主な収録ソフトウェアのバージョンについては、表1を参照していただきたい。

表1 OpenSUSE 11.0の主な収録ソフトウェア
ソフトウェア バージョン
カーネル 2.6.25.5
デスクトップ環境(KDE) 4.0.4
デスクトップ環境(GNOME) 2.22.1
コンパイラ(GCC) 4.3
Cライブラリ(glibc) 2.8
セキュアOS(AppArmor) 2.3
Webサーバ(Apache) 2.2.8
メールサーバ(Postfix) 2.5.1
メールサーバ(sendmail) 8.14.3
データベース(MySQL) 5.0.51a
データベース(PostgreSQL) 8.3.1
ファイル共有(Samba) 3.2.0
仮想マシン環境(Xen) 3.2.1
システム管理(YaST2) 2.16.71

関連ホワイトペーパー

Fedora | Red Hat(レッドハット) | SUSE


Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

ITmedia マーケティング新着記事

news170.jpg

AIの進化が加速する「プラットフォームビジネス」とは?
マーケットプレイス構築を支援するMiraklが日本で初のイベントを開催し、新たな成長戦略...

news029.png

「マーケティングオートメーション」 国内売れ筋TOP10(2024年12月)
今週は、マーケティングオートメーション(MA)ツールの売れ筋TOP10を紹介します。

news166.png

2024年の消費者購買行動変化 「日本酒」に注目してみると……
2023年と比較して2024年の消費者の購買行動にはどのような変化があったのか。カタリナマ...