セキュリティ企業の調査では、Oracleの四半期パッチを導入したことがない管理者が多数を占めた。Oracleパッチをすべて拒否するという姿勢は正しいのか?
セキュリティ企業のSentrigoは、2007年に開かれたOracleユーザーグループ会議でデータを収集し、データベース管理者、コンサルタント、開発者305人を対象に調査を実施した。その結果、Oracleのクリティカルパッチアップデート(CPU)をインストールしたことがないという回答者が3分の2に上った。OracleはCPUについて、「有効なサポート契約を結んだ顧客にOracle製品のセキュリティフィックスを届ける第一義的手段」と説明し、四半期に一度アップデートをリリースしている。
回答者からはOracleパッチの重要性に疑問を投げ掛ける声も出た。例えばSearchOracle.comブログではある読者が、Oracleデータベース管理者はパッチ適用で時間を浪費すべきではないとして、その理由をつづっている。以下に一部を引用する。
「われわれのOracle技術はすべて、外の世界からアクセスすることは不可能だ。つまりこれらのパッチを適用するのは、カーラジオが不正侵入された場合に備えて局の設定を防御するようなものだ。加えて、CPUパッチによってインストール済みのバグフィックスが壊され、再度のマージパッチが必要になるのではないかと不安だ」
セキュリティ上の観点から見ると、この調査結果は一見、憂慮すべきものに思える。セキュリティ専門家は口癖のように「最新パッチを確実にインストールするように」と唱えているのだから。組織のネットワークがしっかり守られていて外部からの不正アクセスを防いでいる限り、自社のデータベースは安全だと考える人たちがいるのは明らかだ。しかし、この理屈は正しいのだろうか。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
クラウド利用が当たり前となった今日、セキュリティ対策もまたクラウド環境に適したものでなくてはならない。とはいえ、大量のデータポイントが生成されるクラウド領域にあって、その全てのポイントを網羅するのは並大抵のことではない。
ビジネスでのAPI利用が進むにつれ、そのAPIを標的としたサイバー攻撃も増加している。それらに対抗するためには、「シャドーAPI」や「ゾンビAPI」を洗い出し、セキュリティ対策を徹底する必要がある。その正しい進め方を解説する。
ある調査で企業の61%がセキュリティ優先事項のトップ3に挙げるほど、重要度が高まっているアイデンティティー管理・保護。その中で昨今注目されているのが「IGA」というアプローチだ。そのメリットや、導入方法を解説する。
DX推進によってさまざまなビジネスシーンでデジタル化が加速しているが、そこで悩みの種となるのがセキュリティの担保だ。リソースやコストの制限も考慮しながら、DXとセキュリティを両輪で進めるには何が必要になるのか。
サイバー攻撃が巧妙化し、セキュリティチームとSOCは常に厳戒態勢を取り続けている。さらにデジタルフットプリントの拡大に伴い、セキュリティデータが絶え間なく往来する事態が生じている。このような状況に対応するには、SOARが有効だ。
数分でデータを人質に 進化するランサムウェアに有効な「第2世代EDR」とは (2025/3/4)
クラウドサービスの脆弱性をどう解消する? 安全な開発環境を構築するヒント (2025/3/4)
「複雑、高額、難しい」を変える中堅・中小向けSASEのメリットを解説 (2025/2/10)
「Box」に移行してもなくならない「お守り仕事」を根本から効率化するには? (2025/1/23)
これからのセキュリティ対策に必要な「防御側の優位性」、AIはどう実現する? (2025/1/22)
いまさら聞けない「仮想デスクトップ」と「VDI」の違いとは
遠隔のクライアント端末から、サーバにあるデスクトップ環境を利用できる仕組みである仮想デスクトップ(仮想PC画面)は便利だが、仕組みが複雑だ。仮想デスクトップの仕組みを基礎から確認しよう。
「ECプラットフォーム」売れ筋TOP10(2025年4月)
今週は、ECプラットフォーム製品(ECサイト構築ツール)の国内売れ筋TOP10を紹介します。
「パーソナライゼーション」&「A/Bテスト」ツール売れ筋TOP5(2025年4月)
今週は、パーソナライゼーション製品と「A/Bテスト」ツールの国内売れ筋各TOP5を紹介し...
Cookieを超える「マルチリターゲティング」 広告効果に及ぼす影響は?
Cookieレスの課題解決の鍵となる「マルチリターゲティング」を題材に、AI技術によるROI向...