IFRSは企業の会計ルールや業務プロセスなど経営要素全般に影響を及ぼすが、ITシステムでは総勘定元帳が影響を受ける。IFRS対応システムで最初に考えたいのは総勘定元帳の「松竹梅」だ。
IFRSは各企業の会計ルールや業務プロセスなどの経営要素全般に影響を及ぼしますが、中でもITシステムは対応工数・プロジェクト期間の面で最も大きな影響を受けます。これから全2回にわたり、IFRSで変わるITシステム、特に影響の範囲が大きい会計システムについて論じます。第1回目は、IFRS対応を検討する上で必要となる情報構造やシステム化の選択肢について説明します。
IFRS対応はITシステムのデータや機能に多くの影響を与えます。通常のシステム構築プロジェクトで各検討領域別に新業務やシステム機能の設計を進めるのと同様に、IFRS対応も、また領域ごとに個々の検討工程の積み重ねが必須です。以下、システムの主要な検討項目です。
このような個別検討に入る前に、企業はまずはIFRSが求める以下2つの本質を理解し、ITシステムのあり方や範囲を的確にとらえ、情報の持ち方など骨組み部分を設計していくことが重要です。
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