シマンテックがデータ保護ソフトウェアの新版を発表。仮想化環境の可視化やバックアップ処理の高速化、スナップショットの一元管理などで運用コストの削減や管理作業の負荷軽減を図る。
シマンテックは2月23日、大規模企業向けデータ保護ソフトウェアの最新版「Symantec NetBackup 7.5」(以下、NetBackup 7.5)を発表した。NetBackup 7.5は物理・仮想化環境と、WindowsやUNIX、Linuxなどの異機種混在環境におけるバックアップ、リカバリなどのデータ保護機能を提供する。
米Symantecの情報管理グループ担当シニアバイスプレジデント ディーパック・モーハン氏は「今回の新版では既存機能の拡張や新機能の追加によって、企業のデータ保護で求められるさまざまな要件に応えられる」とし、「NetBackup 7.5によって5年間でバックアップの運用コストを80%削減することに取り組む」と語った。
NetBackup 7.5では、物理・仮想化環境を統合的に管理する「Symantec V-Ray」(以下、V-Ray)機能を拡充した。旧7.1バージョンから搭載されたV-Rayは、VMwareやHyper-Vなどの仮想化環境における仮想マシンの可視化やファイル単位でのリストアを可能にする技術だ。NetBackup 7.5からは電子メールやファイル、データベースなどのデータをより細かい単位でリストア可能な「アプリケーションGRT(Granular Recovery Technology)」機能を提供する。
また、バックアップ処理を高速にする新機能「NetBackup Accelerator」を追加。差分・増分バックアップデータからフルバックアップを自動作成する。この機能によって、フルバックアップ処理の時間が差分・増分バックアップと同程度に短縮されるという。一度フルバックアップを作成すると次回以降は差分・増分バックアップの取得のみでバックアップイメージが作成されるため、管理者の負荷を軽減できる。
さらに「Netbackup Replication Director」機能によって、ストレージのスナップショットとレプリケーション管理を統合し、単一コンソールでデータ保護とリカバリを実施できる。その他、データの重複排除をしながら遠隔サイトへのイメージ複製を自動転送する「Auto Image Replication」機能を拡張し、システム全体をバックアップ、リカバリする「ベアメタルリカバリ」をサポートする。加えて、ストレージ連携「NetBackup Cloud Storage」機能を拡張したり、大量のバックアップデータ内の検索を支援する「NetBackup Search」機能が利用できる。
NetBackup 7.5はシマンテックの販売パートナーを通じで3月6日に提供を開始する。ライセンスの参考価格は、62万円(税別:最小構成の場合)。
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