フラッシュメモリより高速で1万倍の耐久力があり、DRAMより低コストで不揮発性。それが相変化メモリ(PCM)だ。フラッシュストレージよりさらに高速なストレージが、もうすぐ登場するかもしれない。
IBMによれば、相変化メモリ(PCM:訳注)は飛躍的な進化を遂げ、コストはフラッシュに近づいたという。例えば、キャッシュやメモリとしてフラッシュやDRAMと併用することや、データベースのアクセスを高速化することも可能になる。
訳注:Phase Change Memory。相変化技術を利用した不揮発性メモリ。
本記事は、プレミアムコンテンツ「Computer Weekly日本語版 8月3日号」(PDF)掲載記事の抄訳版です。本記事の全文は、同プレミアムコンテンツで読むことができます。
なお、同コンテンツのEPUB版およびKindle(MOBI)版も提供しています。
2016年5月上旬にパリで開催された「IEEE International Memory Workshop」でこの飛躍的進化のデモが行われ、IBMはトリプルレベルセル(TLC)PCMをお披露目した。このPCMはセルごとに8レベルの抵抗を判別する。それにより、各セルが1/0ビットを3状態保持できる。
IBMの研究員エバンゲロス・エレフセリウ氏によれば、PCMは読み取り速度200~300ナノ秒、書き込み速度2~4マイクロ秒を実現するという。現在のフラッシュストレージの読み取り速度は数百マイクロ秒単位とされるが、書き込み速度はミリ秒に近い。
フラッシュには制約があり、セルのブロック(ページ)全体を一度に書き込む必要があり、セルを消去した後でなければ書き込むことはできない。これはP/Eサイクル(書き込み/消去サイクル)と呼ばれ、フラッシュの大きな問題点となっている。これに対して、PCMは単純にセルを上書きできる。さらに、PCMはフラッシュの1万倍に及ぶ耐久性を持つという。
PCMの実現は困難を極めた。
本記事は抄訳版です。全文は、以下でダウンロード(無料)できます。
■Computer Weekly日本語版 最近のバックナンバー
Computer Weekly日本語版 7月20日号 AppleとMicrosoftのオープンソース戦略
Computer Weekly日本語版 7月6日号 第4世代フラッシュストレージの衝撃
Computer Weekly日本語版 6月22日号 ネットワーク市場を激変させるNFV
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
サプライチェーンリスクが多様化する中、いかにして適切なリスクマネジメントを実践し、持続可能なサプライチェーンを構築していくかが大きな課題になっている。課題を解消し、サプライチェーン変革を実現するためのヒントを紹介する。
意思決定や計画、行動を自律的にこなす「AIエージェント」に対する関心が高まる一方、実装に向けては、データの正確性やアクセスの制御など、多くの課題が立ちはだかる。その解決策や、代表的なユースケースなどについて、詳しく解説する。
早稲田大学ビジネススクールの入山章栄教授と富士通の瀧澤健氏が「サステナビリティへの取り組みと持続可能な成長の両立」をテーマに対談を行った。本資料では、企業の在り方が多角的・本質的な視点で議論された本対談を抜粋して紹介する。
ビジネスにおける生成AI活用が広がる中、コンタクトセンターでも生成AIを使って業務改善につなげる動きが加速している。オペレーターと顧客とのやりとりに生成AIを活用することで、どのような成果が生まれるのか。本資料で解説する。
コンタクトセンターでは、アフターコールワークや、オペレーターごとの応対品質のばらつきが課題となっている。このような課題を解決する方法としてAIが注目されている。AIによって問い合わせ業務はどのように変わるのだろうか。
「テレワークでネットが遅い」の帯域幅じゃない“真犯人”はこれだ
ネットワークの問題は「帯域幅を増やせば解決する」と考えてはいないだろうか。こうした誤解をしているIT担当者は珍しくない。ネットワークを快適に利用するために、持つべき視点とは。
「サイト内検索」&「ライブチャット」売れ筋TOP5(2025年5月)
今週は、サイト内検索ツールとライブチャットの国内売れ筋TOP5をそれぞれ紹介します。
「ECプラットフォーム」売れ筋TOP10(2025年5月)
今週は、ECプラットフォーム製品(ECサイト構築ツール)の国内売れ筋TOP10を紹介します。
「パーソナライゼーション」&「A/Bテスト」ツール売れ筋TOP5(2025年5月)
今週は、パーソナライゼーション製品と「A/Bテスト」ツールの国内売れ筋各TOP5を紹介し...