人は何にだまされるのか
受信者がだまされるフィッシングメールの件名トップ10
フィッシングメールの件名を調査した結果、受信者がつい開封してしまう件名が明らかになった。こうした件名のメールには要注意だ。
フィッシングシミュレーションを専門とするサイバーセキュリティテストおよびトレーニング企業KnowBe4が収集した統計によると、パスワードの変更を求める緊急メッセージを装うフィッシング詐欺に4分の1強のユーザーが欺かれているという。
KnowBe4がシミュレーションしたフィッシングテストと実際のフィッシングの双方で数万通のメールの件名を調査したところ、最もクリックされたメールの多くがセキュリティ関連か業務関連の緊急問題に結び付けられていたことが分かった。
同社は件名をシミュレーションして、最も効果的な、もとい注意すべき件名トップ10を明らかにした。それは次のようなものだ。
1位 すぐにパスワードの変更が必要です(開封率26%)
2位 Microsoft/Office 365:処理中のメールが無効になりました(同14%)
3位 すぐにパスワードの確認が必要です(同13%)
4位 人事部:従業員の昇級(同8%)
5位 Dropbox:ドキュメントが共有されました(同8%)
6位 IT部門:定期サーバメンテナンス-インターネットアクセス不可(同7%)
7位 Office 365:すぐにパスワードを変更してください(同6%)
8位 PCの使用に関する人事の警告(同6%)
9位 Airbnb:新しいデバイスからのログイン(同6%)
10位 Slack:アカウントのパスワードリセット(同6%)
件名はMicrosoftに関連するものが多い傾向にあり、「SharePoint」や「Office 365」についてのメールの他、GoogleやTwitterのアカウントに関する通知も開封される可能性が高い。また、配送業者の問題との関係性を装ったメールにだまされる恐れも高く、米国郵便公社の他、FedExのなりすましが最も多かった。
KnowBe4は、ソーシャルメディアのメッセージや通知が重大な懸念の種になっていることも明らかにした。LinkedInが送信元であるように偽装されたメールが最も開封される恐れが高く、その次がFacebookだった。
OneLoginの製品部長ケイラ・ギーセック氏は、KnowBe4の調査結果はいわゆるゼロトラストの重要性を浮き彫りにすると述べる。
「パスワードの再利用は、企業が直面している最も大きなセキュリティ問題の一つだ。添付ファイルやリンクのあるメールの開封に関して、特に社外からのメールに対してはゼロトラストの文化を築く必要がある」(ギーセック氏)
「これには、定期的なペースでトレーニングと意識付けを行うことで、特に添付ファイルを開く前に個人がよく考えるようにする必要がある。企業も個人もフィッシング攻撃から身を守る上でMFA(多要素認証)が重要な役割を果たすことを忘れてはならない。パスワードだけに頼らずMFAを導入する方が賢明だ」と同氏は話す。
スペインの携帯電話企業Telefónicaが、McAfeeおよびAllotと共同開発した新しいセキュリティサービスを2019年にリリースした後に収集した統計によって、企業に対するフィッシング攻撃の脅威の規模が明確に示された。何らかの形でフィッシングに関わる脅威の89%が同社のサービスによってブロックされているという。
このサービス導入後の最初の2カ月間で、新たな脅威が6秒ごとに発生しており、中小企業が最もサイバー犯罪者の標的にされる傾向があることをTelefónicaは発見した。これは、中小企業の保護レベルが一般的に低いことが原因だろう。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
Computer Weekly日本語版
この記事の著者
関連記事
新着ホワイトペーパー PR
-
製品資料
[株式会社ビザスク] 製造業の新事業創出 成功の鍵は「タラレバ問題克服」と「3つの判断ポイント」 -
製品資料
[日本シーゲイト株式会社] 実験のやり直しを防止 研究データ基盤に求められる高可用性ストレージとは -
製品資料
[株式会社Leaner Technologies] もっと安く買えるのに…… 間接材購買で“コスト削減機会”を逃さないためには -
製品資料
[株式会社セールスフォース・ジャパン] フィールドサービスの熟練技術者が「AIエージェント」を求めている理由 -
製品資料
[株式会社グリーンフィールド・オーバーシーズ・アシスタンス] 基礎から分かる「就労ビザ」 アメリカ進出を目指すなら知っておきたい取得戦略
こんなメディアも見られています
TechTargetジャパンに関連する情報をお探しであれば、こちらのメディアもお役に立てるかもしれません。
ベンダーコンテンツ PR
From Informa TechTarget
SpecialPR
アクセスランキング
-
1
脱VMwareか、継続か? 仮想化ソフト主要6製品の機能とスペックを徹底比較
-
2
AIが本番環境を削除し復旧に13時間 「暴走」ではなかったAWS事例
-
3
レガシー基幹システムをSAPに統合 山善が突き止めた「標準化と個別最適」の境界線
-
4
「HDD終了」は本当か 巨大クラウド2社が下した大容量フラッシュへの決断
-
5
IT人材の42%が転職予備軍 辞めさせない組織の4つの共通
-
6
年収700万超エンジニアに共通するスキルと「もっと勉強すべきだった分野」
-
7
「Excel至上主義」と“謎マクロ”の限界 属人化リスクを断つ業務移行の勘所
-
8
「WSUS」終了の時限爆弾 “本命”移行先ツールとMicrosoft提唱の新管理手法
-
9
Microsoft 365の知られざる5つの裏口 パスワードを変えても攻撃者は消えない
-
10
DX導入企業の3割超がむしろ「負担増」 9割が陥る“内製化のわな”
ホワイトペーパーランキング PR
-
1
登録セキスぺが語る「SCS評価制度」の舞台裏 星を取得すべき理由と対応のコツ
-
2
JR西日本ITソリューションズが「監視業務の属人化」を解消した方法とは?
-
3
月1000枚の紙を削減 9年動けなかった組織が、業務改革のその先に得たもの
-
4
OSSでは困難 100超のサービスを持つマネーフォワードが実践した統合監視術
-
5
ネットワーク遅延の原因、「パケットロス」の基礎知識と効果的な解決策
-
6
「改正物流効率化法対策」徹底解説 総物流費を抑制するサプライチェーン戦略
-
7
ドラマで分かる、標的型攻撃メールの被害を受ける企業と回避できる企業の分岐点
-
8
Windows PCとMacの選択制で生産性向上 LINEヤフーが実践する運用管理方法とは
-
9
「人員を増やす」という選択肢はない 情シスが負の連鎖から抜け出すには?
-
10
「Google Workspace」活用事例34選、先進の生成AIによる組織変革の全貌
TechTargetジャパン SNS
インフォメーション
注目情報をチェック
TechTargetジャパンをフォロー