OpenAIが2024年5月に発表した「GPT-4o」は、業務に生成AIを活用したいと考える企業のニーズに応えるものだ。具体的にどのような点が強化されたのか。
人工知能(AI)ベンダーOpenAIは、2024年5月に大規模言語モデル(LLM)「GPT-4 Omni」(GPT-4o)を、同年7月にはコスト効率に優れる小規模言語モデル(SLM)「GPT-4o mini」を発表した。GPT-4oは、データ分析機能をはじめとするビジネス向け機能が強化されており、企業による生成AI活用はさらに進むと見込まれる。具体的に強化されたポイントと、ワークフローへの組み込み方について解説する。
Omniはラテン語で「全ての」を意味する接頭辞だ。その名の通りGPT-4oは幅広いビジネス用途に役立つ。売上予測、タスク自動化、カスタマーサポートなどがその一例だ。
GPT-4oは音声や動画など複数の形式のデータを処理できるマルチモーダルモデルだ。強化されたデータ分析機能、既存の業務フローへの統合しやすさといった特徴を持つ。GPT-4oのユーザーは自然言語でモデルと対話することができ、データ分析を専門としない従業員でも分析が可能となる。特にデータ駆動型の組織や、チームでの連携が求められる組織において、GPT-4oは検討する価値のあるモデルと言える。
以下に、GPT-4oのデータ分析機能の特徴を解説する。
GPT-4oを既存のワークフローに統合する場合、ユーザーによるプログラム構築が必要な場合がある。例えば以下のようなユースケースでは、ユーザーはプログラムを構築せずにGPT-4oの機能を利用できる。
以下のような組み込み方をする場合は、プログラムの構築が必要だ。
次回は、GPT-4oの具体的なユースケースや、導入時に注意すべき点を解説する。
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