ブロードバンド通信企業のコバッドは2004年にSOAの運用を開始し、次々と新しいシステムを導入してきた。同社幹部は、苦労したものの、ポイントツーポイント接続に見切りをつけてSOAを採用したことを後悔していないという。
ブロードバンド音声・データ通信を手掛けるコバッド・コミュニケーションズ・グループにとって、サービス指向アーキテクチャ(SOA)への移行は自然な進化だった。
同社は1997年にEnterprise Java Beans(EJB)をいち早く採用した。そのおかげでコバッドのソフト開発者は、約60に上る社内アプリケーションを次々と作り出すことができた。これらのアプリケーションは在庫管理、顧客関係管理(CRM)、顧客注文処理など、さまざまなビジネスプロセスをサポートした。
だが、EJB環境の複雑さが増大し、コバッドのITエンジニアがその管理に費やす時間がいつの間にか増えていった。そこでソフト・情報システム担当副社長のポール・グランサム氏はSOAの検討に乗り出した。アプリケーションをサービスとして社内に提供し、個々の部門がそれらを組み合わせることで、ビジネスプロセスを構築できるようにすることを目指したのだ。
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