3つの選定ポイントを紹介
失敗しない、セキュリティ対策に役立つ「MDM」の選び方
モバイルデバイス管理(MDM)製品をセキュリティ対策として導入する際、製品選定を進める上で考慮すべきポイントとは何か。3つのポイントに絞って解説する。
スマートデバイスのセキュリティ対策として、端末を統合管理する「モバイルデバイス管理(MDM)製品」の導入を検討する企業は多い。本稿は、セキュリティ対策の観点から、適切なMDM製品を選ぶポイントを解説する。
セキュリティ対策としてMDM製品を導入する場合、製品選定時に最低限検討すべきポイントとして以下の3つがある。
- セキュリティポリシーに沿った端末制御ができるか
- 必要とするセキュリティ機能があるか
- 確実な制御が可能か
以下、それぞれについて詳しく見ていく。
ポイント1:セキュリティポリシーに沿った端末制御ができるか
MDM製品の選定時には、スマートデバイスに関する自社のセキュリティポリシーに基づいた制御ができるかどうかを確認しておくことが必要だ。MDM製品は、パスワードを一定回数間違えると端末をローカルロックしたり、カメラの起動を禁止したりする端末制御機能を備える。こうした機能は、セキュリティポリシーの強制に役立つ。
同じMDM製品でも、OSや端末によって制御できる項目が異なるケースが多いことに注意すべきだ。いくら多様なOSや端末に対応していても、自社が導入するスマートデバイスで求める機能が使えないようでは話にならない。MDM製品の中には、インヴェンティットの「MobiConnect」など、対応端末によってプランを分けることで、利用可能な機能を明確化しているケースもある。
MDM製品の選定以前に重要なのは、セキュリティポリシーをあらかじめ規定しておくことである。セキュリティポリシーを明確にしておかなければ、適切なMDM製品がどれなのか、セキュリティ対策としてMDM製品が適切かどうかの判断もできないからだ。
とはいえ、スマートデバイスが業務用端末として利用されるようになってまだ日が浅いこともあり、明確なセキュリティポリシーを規定できていないユーザー企業も多いだろう。こうした場合、小規模でスマートデバイスとMDMを試験導入し、必要な要件を見定めながらセキュリティポリシーを策定していくことになる。
こうしたスモールスタートのニーズに応えるMDM製品も登場しつつある。アイキューブドシステムズが2013年5月に提供開始する「CLOMO MDM Zero」は、同社のMDM製品「CLOMO MDM」の機能を絞り、100端末で年間1万9800円(税別)と比較的安価に導入可能にしたMDMサービスだ。CLOMO MDMへのアップグレードも可能としている。
ポイント2:必要とするセキュリティ機能があるか
リモートロックやリモートワイプといった基本機能に加え、マルウェア対策やURLフィルタリングといったセキュリティ機能を標準またはオプションとして用意するMDM製品も多い。MDM製品で幅広いセキュリティ対策を施したい場合、こうしたセキュリティ機能がどの程度搭載されているかを確認しておきたい。
MDM製品の多機能化は、欧米ベンダーを中心に急速に進みつつある。例えば、アプリケーションの配信や削除といった「モバイルアプリケーション管理(MAM)」機能は、SAPジャパンの「SAP Afaria」などが搭載する。端末やアプリケーションといった異なる要素を包括的に管理したい場合に適する。
MDM製品にどこまでセキュリティ機能を求めるのかについても、併せて検討しておく必要がある。マルウェア対策やMAMなどは専用製品もある。ポイント1で指摘したように、セキュリティポリシーを踏まえた上で、その実現に必要な機能を備えた製品を選定するのが重要だ。
ポイント3:確実な制御が可能か
セキュリティ対策としてMDM製品を導入するのであれば、当然ながら上記の機能を確実に利用できなければならない。端末を「守れる可能性がある」のではなく、「確実に守れる」ことが明確でなければ、導入する意味がない。
特にエージェントを利用するMDM製品は、スマートデバイスに導入するエージェントを確実に稼働させる仕組みがあるかどうかが重要になる。エージェントが機能しなければ、リモートロックやローカルロックといったあらゆる制御ができなくなるからだ。エージェントの停止や削除を防いだり、仮に停止されても再起動する機能や仕組みがあるかどうかを確認しておきたい。
また、iOS端末を導入するユーザー企業については、端末制御に利用する「構成プロファイル」を不正に削除されないための仕組みの有無もMDM製品を選ぶ有力な基準となる。
数千台以上のスマートデバイスを導入するのであれば、MDM製品の管理サーバのスケーラビリティや可用性を担保する仕組みがあるかどうかも確認しておくべきだ(参考:失敗しない、スマートデバイス本格導入に耐える「MDM」の選び方)。
数千台以上のスマートデバイスに対して一斉に設定変更やリモート制御をするとき、管理サーバが負荷に耐えられずに停止してしまう可能性がある。管理サーバの分散構成が可能かどうかといったアーキテクチャの確認に加え、数千台規模の同時制御の実績があるかどうかも調べておくべきだ。
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