2013年05月14日 08時00分 UPDATE
特集/連載

脱Windows XP支援ツールとは?Windows XPのアップグレードベストプラクティス

サポート終了へのカウントダウンが始まったWindows XP。Windows 7への移行を容易にするためにIT部門が行うべきこと、移行を支援するツールとは?

[Cliff Saran,Computer Weekly]
Computer Weekly

 MicrosoftはWindows XPのサポートを2014年で終了する。デスクトップのテストと導入に十分な時間を充てることができるように、移行計画を今すぐ開始する必要がある。

Windows XPからWindows 7へ──IT資産移行ガイド【前編】 無償ダウンロード

Windows XPからWindows 7へ──IT資産移行ガイド【前編】

本稿で紹介したツールの機能や事例は、PDFコンテンツ「製品導入ガイド」シリーズ第1弾、「Windows XPからWindows 7へ──IT資産移行ガイド」で紹介しています。TechTarget会員であれば、無償でダウンロードできます。


ハードウェアとソフトウェアの調査

 「Windows XPの使用は2012年末までに終わらせるべきだ」

 米Gartnerは、2011年からそう主張してきた。Gartnerのステファン・クラインハンス、マイケル・A・シルバー両氏による「Microsoft Windows 7 and Office Key Initiative Overview」によれば、Windows XPのサポート終了が迫っており、業務の混乱を避けるため、コスト効果の高い方法でタイミング良くWindows 7への移行を完了できる態勢を整える必要がある。

 準備や導入のプロセスに取り組むCIOやITリーダーは、多くの課題とある程度のリスクに直面するとクラインハンス氏とシルバー氏は注意を喚起する。「ソフトウェアの互換性、ライセンス契約、サービスレベル契約などの問題が表面化する」

 まず、現在使用しているハードウェアとソフトウェアを調査する。これにより、IT部門はWindows 7を実行できるハードウェアを把握し、ユーザーが実行しているアプリケーション一覧を作成できる。IT部門は、ユーザーに許可したソフトウェア導入の自由度に応じて、何千ものアプリケーションを目にする可能性がある。「Centrix WorkSpace iQ」などの製品を使用すれば、ネットワークを介したやりとりの計測から、アプリケーションの利用状況を確認できる。

アプリケーション互換性のテスト

 Windows 7は通常のデスクトップアップグレードではないと語るのは、AppDNAのCTO、ポール・スネル氏。同氏は、これを単なるWindowsアップグレードとして扱うとWindows 7の利点を失うことになると言う。Windows 7は、IT管理者にデスクトップITへの取り組みを再検討する機会を提供する。企業は、64ビットコンピューティングの利点を生かすのか、仮想デスクトップインフラストラクチャ(VDI)を利用するのかを検討する必要がある。

 Windows XPアプリケーションの互換性が大きな問題となる可能性がある。幾つかのXPアプリケーションは、Windows 7でエラーになる。AppDNAやChangeBASEの「AOK」などのツールにより、アプリケーションがWindows 7にインストールできるかどうかをチェックできる。これらは自動化されたツールなので、開発者がアプリケーションのテスト操作を行う必要はない。AppDNAによると、アプリケーションの互換性を手動でテストすると、その複雑さに応じて8時間から40時間を要するという。これらの互換性チェックツールは、手動による移行プロセスを大幅に減らすことができる。これは80対20の法則だ。ほとんどのアプリケーションでは互換性の問題は検出されず、手動のチェックを必要とするアプリケーションは少数だ。スネル氏の経験では、互換性の問題を修正することにより、約98%のアプリケーションがWindows 7で実行できるはずだという。残りの2%は再エンジニアリングが必要になるだろう。

Windows XPからWindows 7へ──IT資産移行ガイド【前編】では、AppDNA、ChangeBASE AOK、MicrosoftのACT(Application Compatibility Toolkit)の説明やAOKの事例を掲載しています。


 64ビットコンピューティングに移行すると、16ビットアプリケーションが動作不能になる。これは古いデバイスドライバや周辺機器に影響する可能性がある。また、32ビットのデバイスドライバを最新の64ビットバージョンにアップデートする必要がある。

Internet Explorer 6の問題

 Internet Explorer 6はWindows 7ではサポートされないため、大きな問題を起こす可能性がある。Microsoftはコードをより安全にするために、Microsoft Trustworthy ComputingイニシアチブでIE6の互換性を犠牲にした。その結果、以降のバージョンのブラウザではIE6はサポートされていない。IE6に合わせて作成されたWebサイトやWebアプリケーションは、IE8やIE9では動作しない。IE6への依存性の問題は、Windows XPからの移行を予定している多くの組織にとって大きな問題であり、Windows 7への移行の障害となっていることが多い。

 Microsoftは、これはWindows 7プロジェクトの大きな課題の1つであるという。英国の公共機関や大企業の多くは、IE6アプリケーションにかなり依存している。Browsiumは、この問題に取り組んでいるソフトウェア会社だ。IE6用のWebサイトやプラグインの実行環境を提供するIE8用プラグインを提供している。

Windows XPからWindows 7へ──IT資産移行ガイド【後編】では、Browsiumのプラグイン「UniBrows」の機能や事例について紹介します。


Windows 7とVDI

 デスクトップの仮想化は、デスクトップコンピューティングのコストを抑える手段にはならない。これはネットワークやストレージに大きな負担を掛ける。一方で、ITコンシューマライゼーションに適合した集中型セキュリティの強力なモデルを提供する。VDIは大きな技術的な挑戦であり、コンピューティングに対する転換を必要とする。

 Windows 7に移行すると、IT部門はMicrosoftの仮想化技術であるApp-Vを使用することも可能になる。しかし全てのアプリケーションが仮想化に適しているわけではない。ここでもアプリケーション互換性ツールの出番だ。ユーザーが潜在的な互換性の問題を発見できるように支援する。

Windows XPからWindows 7へ──IT資産移行ガイド【後編】では、仮想化を利用したXPアプリケーションの利用についてのベストプラクティスを紹介します。


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