ハイエンドChromebook「Google Pixelbook」のハードウェア仕様は意外にリッチPixelbookを1カ月使ってみた(前編)

各社が販売しているChromebookのフラグシップモデルともいえる製品を本家Googleが発売した。同社のPixelbookはどのようなChromebookなのか。まずはそのハードウェア仕様とその使用感を紹介する。

2018年06月08日 08時00分 公開
[Cliff SaranComputer Weekly]

Pixelbookとは

 「Google Pixelbook」は、最も高価な「Chromebook」だ。最上位モデルは「Intel Core i7」と521GBのSSD、16GBのメモリを搭載し、価格は1700ポンド(約25万3000円)だ。安価なコンピューティングデバイスとは完全に一線を画するPixelbookは、Appleの「MacBook Pro」、Microsoftの「Surface Pro」、そしてHPの「ZBook」、Dellの「Precision」のようなモバイルワークステーションの領域へとChromebookを押し上げる。

 PixelbookがこれらのノートPCと異なるのは、GoogleのシンクライアントOS「Chrome OS」を搭載し、同社のいう「最上級のブラウザエクスペリエンス」を提供するよう最適化されていることだ。

 本稿では、CPUに「Core i5」を採用した低価格モデルのPixelbookが業務用ノートPCとしてどの程度使えるかをレビューする。このモデルの価格は999ポンド(約15万円)で、128GBのSSDと8GBのメモリを搭載している。Chromebookの販売元の1つであるTechDataによると、Pixelbookの低価格モデルは大半のコンピューティングタスクに十分な仕様になっているという。

ハードウェア仕様

 この12.3型ディスプレイを搭載したChromebookは、13.3型ディスプレイとCore i5を搭載した「MacBook Air」や同価格帯のSurface ProなどのハイエンドUltrabookと競合する。バッテリー持続時間については、Appleが12時間、Microsoftが13時間と発表しているのに対し、Pixelbookは10時間と短い。それでも超高速のUSB Type-C充電器があれば、わずか15分で2時間分の充電が可能だ。実際にテストしたところ、PixelbookがAppleやMicrosoftの競合製品より長持ちする結果が出たレビューもあるという。

 英Computer Weekly編集部がバッテリー持続時間を試したところ、起動時に残量が大幅に減るがその後落ち着くことが分かった。断続的に数時間使用しても残量が2〜4時間あったので、バッテリー持続時間はかなり良好といえる。

デザイン

 Pixelbookのデザインが大変魅力的であるのは疑いようがない事実だ。デスクに置いた姿は美しい。

 インタフェースとして、3.5ミリのヘッドフォンジャックを1つ、USB Type-C端子を2つ備えており、USB-Cドッキングステーションに接続できる。画面はタッチスクリーンなので、マウスやタッチパッドよりもユーザーインタフェース項目の選択が容易だ。

 レビューの結果、Pixelbookが毎日の通勤でもかなり有用だったことを報告しておく。Pixelbookは、テムズリンク(英国の鉄道路線名)の車両の小さな折りたたみ式テーブルにすっぽりと収まる。タイピングは少々窮屈だが、不可能ではない。また、膝の上で使う場合のバランスも非常に優れている。

 Pixelbookは折り畳んで「タブレットモード」や「テントモード」にすることができ、「Netflix」で動画を見るのに非常に適している。だが既に他のレビューで触れられている通りタブレットよりも重いので、タブレットモードで長時間持ち続けたいとは思わない。

キーボード、スタイラス、音声入力

 Pixelbookのキーボードには高級感がある。バックライトが付いている他、タッチパッドの両側にあるソフトなリストレストは手首が疲れたときに心地よい。

 難点もある。




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