2018年07月06日 08時00分 公開
特集/連載

最大2000万ユーロ(約26億円)セキュリティ対策を怠ると罰金──実はGDPR級に重要なEUの「NIS指令」

EU一般データ保護規則(GDPR)に強い関心を向ける企業は多いが、NIS指令(ネットワークと情報システムに関する指令)を意識している企業は少ない。だが、この罰金額は無視できない。

[Dan Mosca,Computer Weekly]

 インターネットに接続された機器のハッキングは目新しい脅威ではないが、その手口は大幅に悪質化している。

Computer Weekly日本語版 7月4日号無料ダウンロード

本記事は、プレミアムコンテンツ「Computer Weekly日本語版 7月4日号」(PDF)掲載記事の抄訳版です。本記事の全文は、同プレミアムコンテンツで読むことができます。

なお、同コンテンツのEPUB版およびKindle(MOBI)版も提供しています。

ボタンボタン

 「AutoSploit」は大きな脅威をもたらした新たなツールだ。AutoSploitは人工知能(AI)を駆使して脆弱(ぜいじゃく)な機器を探し出し、非常に高度なサイバー攻撃を仕掛ける。攻撃は自動化されるため、高いハッキングスキルは必要ない。さらに悪いことに、多くの企業はそうした機器のセキュリティ確保に真剣に取り組んでいないため、格好の攻撃目標になる。

 IoT市場は拡大を続けている。2015年には154億台だった機器が、2030年には1250億台に増加するという予測もある。インターネットに接続された機器は、徐々に人々の生活に浸透しつつある。だが、多くの機器やシステムは、堅牢(けんろう)なアプローチを取らずに、セキュリティ上の深刻な問題や脆弱性を抱えたまま開発され、出荷されている。

 効果的なセキュリティを導入するための対策やアドバイスも少なからず存在する。だが、当然ながらこうしたアドバイスに従うと、市場に投入するまでの時間が長くなり、コストがかかり、より複雑になる。そのため、多くのメーカーがセキュリティの重要度を下げている。中にはセキュリティを無視するメーカーもある。

 利益が少なければ、「求める機能を備えた安価な製品はあるか」と考えやすく、「どのような脆弱性をもたらす恐れがあるか」という考えにはなりにくい。

 だが、脆弱性を導入する恐れを考えることは非常に重要だ。

 IoTは、ミッションクリティカルな業務や生産工程の管理、監視に使われることが多くなっている。こうした生産工程で使われるIoT技術には多くのメリットがある。生産工程では、リモート資産管理、計画保守、スマートプロセスオートメーション、リアルタイム分析が実現する。

サイバー攻撃のリスクの増加

 だが、このような新しいサービスや統合の強化には、サイバー攻撃を受ける大きな危険があり、最悪の事態を引き起こす恐れを秘めている。工場に接続された機器をハッカーに悪用されると、設備の性能、安全性、セキュリティに予測できない影響が及び、結果として全てを失う恐れもある。

 その影響は財務にも及ぶ。2016年、ハッカー集団がウクライナの配電施設にサイバー攻撃を仕掛け、その機能を停止させた。ケンブリッジ大学のリスク研究センターによると、同様の攻撃が英国で行われれば、その被害は120億〜860億ポンド(約1兆764億円〜12兆6884億円)に達すると見込まれる。

 2018年5月10日、EUの「ネットワークと情報システムに関する指令」(NIS指令:Network and Information Systems指令)が施行された。

注目テーマ

ITmedia マーケティング新着記事

news117.jpg

三越伊勢丹、中国小売業最大手の京東(ジンドン)と越境ECで戦略的業務提携
三越伊勢丹は中国小売業最大手の京東と越境ECで戦略的業務提携することに合意。京東が展...

news014.jpg

御社にもできる営業改革、効率化の余地を発見する5つの質問
今回のテーマは中小企業の営業改革です。HubSpotの顧客管理や営業支援機能の活用法を紹介...

news015.jpg

Pinterestユーザーが探している「生活を豊かにするアイデア」とは?
画像共有サービスの「Pinterest」でユーザーが探している「ライフスタイルをより豊かにす...