「データウェアハウス」の主要製品は? 一押しポイントを整理

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データウェアハウスのオンプレ構築の課題を解決するアプライアンス

 DWHを定義する鍵は、そこに流れ込むデータのソースを理解することだ。それが、データレイクだ。(続きはページの末尾にあります)

データウェアハウス関連の製品解説

データウェアハウスのオンプレ構築の課題を解決するアプライアンス

データレイクを経てデータを分析するのがデータウェアハウス(DWH)だ。DWHのストレージ要件とはどのようなものか。オンプレミス構築の課題を解決してくれるDWHアプライアンスとはどのようなものか。

(2021/6/2)

Next Pathway、オンプレミスDWHのクラウド移行を支援する「Crawler360」を発表

Next Pathwayは新たなツール「Crawler360」を発表した。「Netezza」「Teradata」などのオンプレミスのDWHやデータレイクからクラウドサービスへ移行する際の影響やコストなどを把握しやすくする。

(2020/12/17)

データレイクでSQLクエリを直接実行できる「SQL Analytics」 Databricksが発表

Databricksは、データレイクでSQLクエリを直接実行できるサービス「SQL Analytics」を発表した。データウェアハウスとデータレイクの特徴を兼ね備えた「レイクハウス」具現化の一環だ。

(2020/12/4)

P R従量課金型BIにありがち? スモールスタートがスモールエンドに

「後から利用者を増やせばいい」とスモールスタートしたBI。だが営業部門などで「使いたい」と要望があっても「使えない」とスモールエンドに。なぜ全社に広がらない?

(2018/1/19)

P Rビッグデータ時代、これからの分析基盤に欠かせない3要素とは

ビッグデータ時代の到来を受けて、アナリティクス分野における新しいデータマネジメントのアーキテクチャが注目を集めている。これからのデータウェアハウス(DWH)、次世代の分析基盤に求められる条件とは。

(2015/6/18)

P R「DWH構築ならアプライアンスが最適」が間違いである理由

DWH市場で存在感を増しつつあるDWHアプライアンスだが、拡張性や汎用性に課題がある。DWHソフトウェアと汎用ハードウェアの組み合わせが、こうした課題の有力な解決策となる。

(2012/11/26)

DWHとは

 データレイクは企業の全データのリポジトリだ。そこには構造化データも非構造化データも半構造化データもある。これを扱うのはデータサイエンティストの領分であり、ユーザーやほとんどのITスタッフにとってアクセスするようなものではない。

 データはメタデータによって検索でき、ある程度はクエリ可能だ。だが分析する場所ではない。データレイクは分析作業前にデータを配置し、データを処理する場所だ。

 分析を行うのはDWHだ。無秩序なデータレイクとは異なり、DWHは正しく整理されておりデータベースの構造化データで構成される。

DWHのストレージ

 データレイクはほとんど整理されておらず、アクセスはそれほど高速でなくてもよい。配置されるデータには無数の形式がある。そのデータを把握するには、多くの場合「Apache Hadoop」や「Apache Spark」などのスキーマオンリードツールやAmazon Web Services(AWS)の「Amazon Athena」(訳注:SQLでAmazon S3をクエリするサービス)が必要になる。

 データがDWHに到着した時点でデータの精査とラングリング(分析用の前処理)は行われており、通常はETL(抽出、変換、読み込み)プロセスの対象として1つ以上のデータベースに保管される。

 データへのアクセスは分析が目的なのでトランザクションデータベースほどの高速性は必要ない。ただし分析処理を目的としてデータセットがアクセスまたはコピーされるので、入出力(I/O)は相当量のシーケンシャルトラフィックになると考えられる。

 こうした要件から、DWHのストレージにはある程度のパフォーマンス(高RPM、SAS)のHDDまたはフラッシュが利用されることが多い。シーケンシャルアクセスに適したQLCが要件を満たす可能性がある。

DWHのアプライアンス

 DWHを独自に構築することは可能だ。ストレージの仕様は比較的容易な部類に入る。だが、その影響が将来にも及ぶことを考えると複雑になる可能性がある。

 こうした課題を軽減するため、多くのベンダーがDWHアプライアンスを提供している。こうしたアプライアンスはハードウェア、OS、DBMS、ストレージ、ネットワークが構成済みで、スケールアウトされるものが多い。

 DWHアプライアンスを最初に提供したのがNetezzaだ。同社は2010年にIBMに買収され、ブランド名を変えて5年ほど存在したがやがて姿を消した。この状況が変わったのは2019年のことだ。IBMがRed Hatを買収し、フラッシュストレージ、FPGAでの処理、オンプレミスでもクラウドでも運用できる機能を備えたアプライアンスとしてNetezzaブランドを復活させた。

 DWHのパイオニア的存在のTeradataは、クラウドおよびハードウェアベースのDWHやビジネス分析、コンサルティングサービスを提供している。「Teradata Everywhere」により、ユーザーは超並列処理(MPP:Massively Parallel Processing)を使ってオンプレミスDWH、マルチクラウドストレージ、ハイブリッドクラウドストレージ全体のパブリックデータベースとプライベートデータベースにクエリを送信できる。「Teradata IntelliFlex」はフラッシュストレージを使って数百PBにスケーリングできるDWHだ。「Teradata intelliCloud」はデータとAnalytics as a Service用のセキュアなマネージドクラウドだ。

 EMCはしばらくの間オープンソースの「Greenplum」を自社のハードウェアにバンドルする形で販売していたが、現在はGreenplumのみで販売している。Greenplumは同社のDWHを軸とし、高度に並列化された「PostgreSQL」を基盤とする。このソフトウェアは大手ベンダーと競合するクラウドでの使用をターゲットにしているが、コンテナ化してオンプレミスで運用することも可能だ。

 OracleはかつてDWHアプライアンスを販売していた。現在は「Oracle Autonomous Data Warehouse」をクラウドサービスとして提供している。このサービスは「Oracle Database」を基盤とする。