富山・魚津市の道下小学校が校内IPインターホンシステム「キッズ救急」を導入。校内LAN整備率が8割を超える富山県では、各教室の校内LANやPLCを利用して大規模な工事なしに導入できるという。
アルテルは4月14日、校内LAN(情報コンセント)を利用した校内IPインターホンシステム「キッズ救急」を富山県魚津市の道下小学校へ設置したと発表した。
キッズ救急は、各教室の校内LANへアルテルが開発したIPインターホン端末を設置するだけで以下の機能を実現する校内IPインターホンシステム。同社としては北陸地方で初めての納入となる。
校内LAN整備率が8割を超える富山県のような地域では、各教室の校内LANに接続するだけでキッズ救急を大規模な工事なしに導入できるという。また、校内LANが未整備の場合でも、電力線を通信回線として利用するPLC(Power Line Communications)技術により電源コンセントを利用して校内LANを構築する「キッズ救急コンセントdeネット」やテレビ端子通信技術を活用することで、同システムが利用可能だ。
政府では「IT新改革戦略」などにおいて、2010年までにすべての公立小中高等学校などへの校内LAN整備を目標としているが、2007年3月末時点で校内LANの整備率は全国平均で56.2%にとどまる。この現状を踏まえ、総務省・文部科学省・総務省情報通信政策局は2008年2月「10万教室ICT化支援プロジェクト」を発表し、整備の遅れる校内LANへの投資を集中的に実施することとしている。具体的には、総務省と文部科学省が連携し、校内LANの整備経費を新たに補助対象として、該当する校内LAN整備など地域イントラネットの整備を行う自治体を重点的に採択することとなった。
特に学校数の多い大都市圏においては校内LANの普及率が低いが、アルテルは2007年7月に大阪府枚方市の小学校へキッズ救急コンセントdeネットを設置。校内LANが未整備な環境でもPLCを利用して校内LANを構築し、導入を実現している(1年間の実証試験中)。枚方市では教育コンテンツサーバを授業に利用しており、キッズ救急ホンのハブ機能を生かしてPCとインターホンを同時利用中。この枚方市の事例は、「学校の安全」「校内LANの有効活用」「教育のICT化」をPLC技術で実現した全国で初のケースとなるという。
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