エクストリームネットワークス、価格/機能バランスを重視した新製品群NEWS

コストパフォーマンスを追求したレイヤー2スイッチをはじめ、無線LAN、セキュリティアプライアンスといった一連の新製品をリリースする。

2008年05月21日 20時21分 公開
[堀見誠司,TechTargetジャパン]

 エクストリームネットワークスは5月21日、LANスイッチ、無線LAN機器、セキュリティアプライアンスの新製品群を報道関係者に公開した。ポートの高密度化など最新のニーズに対応するとともに、低コスト化、省電力、可視化機能の搭載により価格や機能のトータルバランスの最適化を図っている。

 公開された製品は、ワークグループ向けレイヤー2(L2)エッジスイッチ「Summit X350」、L3コア(基幹)スイッチ「BlackDiamond 8800c」、無線LANコントローラ「Summit WM20」、セキュリティアプライアンス「Sentriant NG300」の4製品。いずれも「コスト・機能・運用面それぞれの投資バランスの最適化を図る」(同社)ことをコンセプトに設計され、管理の自動化をサポートする最新のモジュラー型OS(XOS 12.1)、電力・熱発生削減、PoE(イーサネット給電)、ネットワーク可視化といったソリューションを仕様に組み込んだ。

画像 BlackDiamond 8800c(奥)とSummit WM20およびその上位機のWM200/WM2000(手前)
画像 Sentriant NG300(左)とSummit X350

 Summit X350は、従来同社が製品を提供できていなかったL2専用、ギガビットイーサネット(GbE)のアグリゲーションをカバーするボックス型スイッチで、機能を最小限に絞ることで低価格化を図っている。同社代表取締役社長の久保田則夫氏は「以前はL2、高密度GbEポートのみを必要とするユーザーにも割高なL3インテリジェントスイッチ(X450)を提案せざるを得ず、価格とニーズに開きがあった」と話す。GbE×24または48ポートを備え、端末認証やスクリプトによるネットワーク構成の自動化といった機能を搭載する。

 BlackDiamond 8800cは同社のフラグシップ製品となるシャーシ型コアスイッチのミッドレンジモデル。10GbEポートの密度を従来機(a/eシリーズ)の2倍に高めながら、GbEポート当たりの消費電力は3.2ワットに抑えた。同時に10GbE×8ポートのモジュールをはじめとする三世代目のインタフェースモジュールがリリースされ、従来機用モジュールを含め新旧モジュールの混載が可能だ。特徴は、フィルタリングなどのセキュリティ処理機能をパケット処理に付加してトラフィックを可視化する独自機能「CLEAR-Flow」を搭載した点。CLEAR-FlowはこれまでBlack Daiamondのハイエンド機でしか利用できなかった。

 Summit X350、Black Diamond 8800cいずれも4月に発売済み。価格は前者が33万7000円(24ポートモデル)および56万2000円(48ポート)、後者が、管理モジュールと48GbEポートモジュールの組み合わせの場合で381万8000円から。

エクストリーム初の11n製品も

 また、同社は企業向け無線LANコントローラも「Summit」シリーズとして提供している。新たに発表された「Summit WM20」は、AP収容可能数を抑えたコストダウンモデルで、次世代高速無線LAN規格であるIEEE 802.11n ドラフト2.0を同社製品としては初めて標準サポートした。電波出力が高い11n対応無線アクセスポイント(AP)への給電を標準的なPoEポートでまかなうことができる。発売は7月1日から。価格は82万5000円。なお、11a/b/g/n対応のAP「Altitude 450/451」も同時発売される。

画像 「今後もイーサネット製品にこだわる」と久保田社長

 4つ目のSentriant NG300は、現行のシリーズの後継モデルに位置付けられるセキュリティアプライアンス製品。BlackDaiamondのミラーリングポートにVLAN接続して、ビヘイビア(振る舞い)検知技術を基にウイルスなど未知の脅威を発見することができる。CLEAR-Flow対応スイッチ側で不審なトラフィックをブロックした上で、Sentriant側でパケットを詳しく分析するという連携運用を前提としている。最大64までのVLANを監視可能。新モデルではIPテレフォニー機器を狙う攻撃にも対応した。価格は493万円と、従来製品より安めに設定したという。

 発表に先立ち、エクストリームネットワークスは管理者の業務効率化を目的としたコミュニティーサイト「Widget Central」を立ち上げ、同社製品の運用を自動化するツールを無償で公開した。QoS設定、ネットワーク構成など管理作業の負荷を減らすための25以上のツールがダウンロードできるようになっており、例えば省電力対策としてPoEポートのオン/オフを指定時間帯で切り替えるといったことが可能になる。

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