いざ顧客の環境にシステムを配置したところ障害報告や問い合わせが殺到し、結局サービスインに間に合わなかったということはないだろうか? X社では、自社の失敗経験を生かしてその問題を解決した。
開発プロジェクトの現場では、大なり小なり必ず問題が存在する。それらの問題は最終的に低品質、予算超過、納期遅延などプロジェクトの失敗につながることもある。この状況を打開しようとさまざまな手を打っている企業は多いが、その打ち手は必ずしも大きな成果を挙げているとはいえない。
よくある要因の1つに、問題が顕在化した際に安易に個人や組織・ツールを原因と特定し、対策を講じようとすることが挙げられる。個人を原因として対策を施した場合、問題は解決したとしても組織には何も蓄積されない。そればかりか、人格否定など別の問題を発生させることもある。また、ツールおよび組織についていえば、そもそもなすべきことを効率的に実行するために組織は編成され、ツールは選定されるべきだ。なすべきことをきちんと分析せずに、組織やツールに対症療法を施しても、成果が出ない場合が多い。
そこで、なすべきこと、すなわちプロジェクト遂行のための「活動の定義」「活動の手順」「成果物」に焦点を当て、対策を実施する。これを「プロセス改善」と定義する。
このプロセス改善を実効性のあるものにするためには、3つの要素が不可欠である。「知識」と「スキル」と「やる気」である。
筆者らは、顧客の開発プロジェクトの現場にて、プロセス改善の支援コンサルティングを行っている。これから6回にわたり、毎回ある問題と改善すべきプロセスに焦点を当て、その改善事例を紹介していく。本連載が、読者であるプロジェクトマネジャー、リーダー、メンバーのプロセス改善活動の一助となれば幸いである。
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