2010年06月02日 08時00分 公開
特集/連載

米HeadwatersのCIOが推進するクラウドコンピューティング戦略課題はコストとセキュリティ、コンプライアンス

わたしのCIO仲間のかなり多くが、メールとスパムフィルタリングをクラウドに移行し、正規のメールトラフィックのためにストレージの帯域幅を節約している。

[Niel Nickolaisen,TechTarget]

 若者の振る舞いを嘆く年寄りのような言い方になってしまうが、わたしはIT業界のはやり廃りの激しさにはうんざりしている。何年か前に米国のアル・ゴア元副大統領が情報スーパーハイウェイ構想を提唱した直後には、アプリケーションサービスプロバイダー(ASP)とマネージドサービスプロバイダー(MSP)の波が訪れた。その一部は生き残ったが、多くは消え去った。自社のアプリケーションやサービスの運用をほかの企業に任せるという方式を、市場(つまりわれわれ)が受け入れる準備をできていなかったからだ。

 現在、市場を興奮させているのはクラウドコンピューティングだ。わたしのような年配組が、市場のクラウドコンピューティングをめぐる熱狂ぶりを見ると、かつてのASP/MSP騒ぎを思い起こす。もしクラウドコンピューティングが単なる一時的流行ではないとすれば、この潮流を逃したくはない。では、クラウドコンピューティング戦略がビジネス価値の創出に役立つのかどうかを客観的に判断してみよう。

 クラウドコンピューティング戦略の分析に当たっては、これまでわたしのITに関する多くの疑問を解決してきたある手法で臨むことにする──わたしのIT専門家ネットワークに質問を投げ掛けるのだ。わたしはこれまで約200人のCIOと知り合いになった。彼らは、わたし自身の経験や知識がはるかに及ばない非常に貴重なリソースだ。

 クラウドコンピューティングの現実を把握するため、IT専門家ネットワークであるCIO仲間にメールを送り、彼らが既にクラウドコンピューティングに移行した(あるいは移行予定の)サービスがあるかどうかを聞いた。併せてクラウドコンピューティング戦略の価値命題についても質問した。クラウド製品に関心がないという人には、その理由を尋ねた。

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